2700年前「赤い空」が出現していた! 古代アッシリアの粘土板に刻まれた“壊滅的太陽嵐”の記録がヤバすぎる

現在のイラクにあったアッシリア王国に仕えていた3000年前の占星術師たちはきわめて正確に太陽活動を記録していた。紀元前679年から655年頃に発生した大規模な太陽嵐を楔形文字板に克明に記録していたのだ。
■古代に起きた壊滅的太陽フレア
昨年から引き続き太陽活動が活発だが、先の1月18日には過去20年内で最大級の太陽放射嵐が発生しその影響が懸念されている。
1859年9月に発生した「キャリントン・イベント」は、観測史上最大規模の太陽フレア(太陽表面の爆発現象)に伴う巨大磁気嵐であるとされている。
しかしもちろん太陽嵐は大昔から起きていた。筑波大学を中心とする研究チームは2700年前のアッシリアの楔形文字板の観測データと放射性同位元素のデータを組み合わせることで、これまで年代測定が可能などの太陽嵐よりも前の紀元前679年から655年頃に発生したと考えられる太陽嵐を特定した。大昔にも大規模な太陽嵐が発生していたのだ。
2019年10月に筑波大学の研究チームが「The Astrophysical Journal Letters」で発表した研究では、 楔形文字による占星術の記録と炭素14年代測定に基づき、古代の太陽磁気嵐の証拠を発見したことを報告している。
楔形文字板には「赤いものが空を覆っている」や「赤い雲」といった記述があり、これらは、今日「安定したオーロラ・レッドアーク」と呼ぶ現象の現れであると考えられるという。
オーロラ・レッドアークは、強力な磁場によって励起された大気中の酸素原子中の電子が放出する光によるオーロラである。
オーロラ現象は通常、北半球の高緯度地域に限られると考えられているが、太陽質量放出のような強力な磁気活動の時期には、はるか南方でも観測されることがある。さらに地球の磁場は長い時間をかけて変化してきたため、2700年前の中東は地磁気極に近かったのだ。
太陽現象は数千年前よりも電子インフラへの依存度が高まっている今の方がさらに大きな脅威になっていることは間違いない。
アッシリア人が記録した大規模な太陽嵐は、携帯電話の基地局やインターネット接続に悪影響を及ぼす可能性があり、衛星や宇宙船がこのような現象に非常に脆弱であることは既知の事実だ。

ある意味で今の我々はアッシリア人から多くのことを学ぶことができ、その知識によって将来の太陽現象に備えることができるかもしれない。
アッシリアのみならず古代の占星術師たちは、太陽だけでなく彗星、流星、惑星の運動、そして社会にとって吉兆や凶兆となると考えられていた天体現象も実に注意深く観測していた。
バビロニアの天文学者たちは、紀元前8世紀までに惑星の運行を予測するための経験的なアプローチを開発し確立していた。
古代バビロニア人が高度な数学的手法を用いていたことを示す好例はいくつもあり、たとえば彼らは微積分を用いて驚くほど正確に木星の運行を追跡していたことがわかっている。木星は彼らの信念体系の中で重要な惑星であり、彼らの神であるマルドゥクと木星が結びつけられていた。天体観測における驚くほど正確な彼らの数学的手法は現代物理学の基礎にもなっているのだ。
太陽活動の脅威に晒されている現在の我々にとって、今こそアッシリア人やバビロニア人に学ぶべき好機と言えるのかもしれない。
参考:「Ancient Code」ほか
※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを固く禁じます。
関連記事
人気連載
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】
現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...
2024.10.02 20:00心霊2700年前「赤い空」が出現していた! 古代アッシリアの粘土板に刻まれた“壊滅的太陽嵐”の記録がヤバすぎるのページです。嵐、占星術、太陽、フレア、アッシリア、バビロニアなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで
