旅客機が突然の急降下、原因は「超新星爆発」の影響だった? 専門家が指摘する宇宙線直撃の恐怖

緊急着陸を余儀なくされたエアバス機の制御トラブルの原因は――。ある専門家は宇宙線の直撃に見舞われたのではないかと考えている。
■ジェットブルー機に宇宙線が直撃か!?
11月29日と30日、全日空のエアバス機の緊急の整備作業に伴いかなりの数の便が欠航となり空港は混乱したが、これは通常より強い太陽嵐の影響で機体の一部が制御できなくなる可能性があるためだといわれている。
現在、太陽活動が活発な時期を迎えており、太陽嵐(太陽フレア)が人工衛星や航空機、通信システムなどへ及ぼす影響が懸念されている。
エアバス社は6000機以上のA320型機の緊急ソフトウェアアップデートを行ったのだが、そのきっかけとなったのが今年10月30日にメキシコのカンクンから米ニュージャージー州ニューアークへ向かっていたジェットブルー航空のエアバスA320型機の制御異常であったとされている。

嵐の兆候などは何も見られない中での飛行中、機体は突然数千メートルも急降下した。この急降下により、少なくとも15人の乗客が負傷し、そのうち数人が頭部を打撲した。そして結果的にフロリダ州タンパへの緊急着陸を余儀なくされたのだ。
当初、エアバスの製造会社は、この事故の原因を「強烈な太陽放射」によって機体の制御システムの重要なデータが破損したと説明したが、それに納得しない専門家も少なくないという。
複数の宇宙放射線の専門家によれば、制御異常は太陽嵐の影響ではなく、遠方の超新星からの高エネルギー粒子である「宇宙線」が飛行機に衝突し、機体の電子システムに干渉して事故を引き起こしたと考えている。
英サリー大学の宇宙天気と放射線の専門家であるクライヴ・ダイアー氏によると、10月30日の太陽活動レベルは飛行に影響を与えるほど強くはなく、異常の原因はおそらく超新星爆発による宇宙線によるものだと示唆している。
宇宙線は、陽子や原子核など、極めて高エネルギーの粒子であり、ほぼ光速で宇宙空間を飛行する。その多くはブラックホール、恒星の爆発(超新星爆発)、あるいは遠方の銀河における大イベントの残骸といった激烈な現象から発生する。
これらの粒子が地球の大気圏に到達すると、原子と衝突して粒子群を生成する。粒子群を構成しているのは金属層を貫通し高高度を飛行する航空機の内部に侵入できる中性子、ミューオン、そのほかの亜原子粒子などである。
「(宇宙線は)現代のマイクロエレクトロニクスと相互作用し、回路の状態を変化させる可能性があります」とダイアー氏は説明する。

「0から1、あるいは1から0といった単純なビット反転を引き起こす可能性があります。情報を混乱させ、不具合を引き起こす可能性があります。そして電子機器に電流を誘導して焼損させるなど、ハードウェアの故障を引き起こす可能性もあります」(ダイアー氏)
宇宙線は現代の航空技術では軽減することはできても、完全に排除することはできない現実的なリスクである。そしてたった一つのエラーによって何の前触れもなく飛行中の航空機の命運を揺るがした前例が作られることになった。
「かんむり座T星」の新星爆発が近いと言われているが、その時に放出される宇宙線にも警戒しなければならないのだろう。
参考:「Espacio Misterio」ほか
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2024.10.02 20:00心霊旅客機が突然の急降下、原因は「超新星爆発」の影響だった? 専門家が指摘する宇宙線直撃の恐怖のページです。太陽フレア、旅客機、宇宙線、緊急着陸、太陽嵐などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで



