「我々がシミュレーション世界にいる可能性は50%」物理学者が算出!! 宇宙線の方向が… “この世のエラー”に気付く方法も

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画像は「Scientific American」より

 われわれが映画『マトリックス』のようなシミュレーション世界に住んでいる可能性は五分五分だということが物理学者の確率計算で分かった。米科学誌「Scientific American」(10月13日付)が報じている。

 シミュレーション仮説を語る上で外せないのが、米オックスフォード大学の哲学者ニック・ボストロム氏の発案したトリレンマである。次の3つの命題のうち1つが真実だとボストロム氏は主張する。

1、(自分たちの先祖に関する非常に忠実なシミュレーションができる能力を持つ)人類よりも進んだ文明が存在する確率は0に限りなく近い。

2、進化の歴史などをシミュレートすることに興味がある人類よりも進んだ文明が存在する確率は0に限りなく近い。

3、全ての人がシミュレーションの中で生活している可能性は1に限りなく近い。

 実業家のイーロン・マスク氏は、2016年に「われわれがベースとなる現実にいる確率は数十億分の1だ」と発言し物議を醸したが、コロンビア大学の天文学者デビッド・キッピング氏によると、トリレンマの1と2が否定されれば、マスク氏は正しいという。

 一方、キッピング氏がベイズ確率を用いて計算したところ、われわれがベースとなる現実にいる事後確率とシミュレーション世界にいる事後確率はほぼ同じ、むしろベースとなる現実にいる確率がわずかに高いという結果になったという。ただし、シミュレーションの中に意識ある人間がいるとすると、この確率は劇的に変化するとのことだ。

「計算によると、そのような技術が開発されたら、ほぼ間違いなく、われわれは現実ではないということになります」(キッピング氏)

 キッピング氏の主張にはボストロム氏も賛同している。というのも、ボストロム氏の主張は「AまたはBまたはCのどれか1つが真である」というものに過ぎないからだ。

 ところで、仮にこの世界がシミュレーションだとして、そのことにわれわれは気付くことができるのだろうか? 米カリフォルニア工科大学の計算数学の専門家であるHouman Owhadi氏は、「シミュレーションが無限の計算能力を持っているとしたら、バーチャルリアリティの中に住んでいることに気づくはずがありません」と指摘する。無限の計算能力があれば、どんなエラーも起こり得ず、世界がシミュレーションである痕跡がどこにも残らないからだ。

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