空が真っ赤に染まる「終末の光景」! オーストラリアを襲った“血の空”の正体とは…

朝起きてカーテンを開けたら、空が「血のように真っ赤」に染まっていたら……あなたはどうするだろうか。
先週金曜日(3月27日)、オーストラリアの西海岸で、地元住民たちをパニックに陥れる不気味な現象が発生した。
過去20年間で初めて、3つの州と準州を横断して甚大な被害をもたらしたサイクロン「ナレル(Narelle)」。この猛烈な嵐が西オーストラリア州を直撃する直前、街の空をまるでSF映画のセットのように変えてしまったのだ。
ネットを騒然とさせた「アポカリプス(世界の終わり)」の映像と、その背後にある科学的な理由とは。
「ここは火星か?」 ゾンビ映画さながらの光景
西オーストラリア州の町デンハムにある「シャーク・ベイ・キャラバン・パーク」がFacebookに投稿した動画は、まさにこの世の終わりを思わせるものだった。
太陽の光は完全に遮られ、辺り一面が毒々しい赤茶色に染まっている。「外は信じられないほど不気味で、すべてが埃まみれだ。風はまだそれほど強くないが、今日は絶対に外に出られない」という投稿者のコメントが、現場の異常さを物語っている。
動画を見たSNSユーザーたちからは、「アルマゲドンだ」「ゾンビ映画のオープニングシーンかよ」「シャーク・ベイじゃなくて火星にいるのか!?」といった驚きの声が殺到した。
あまりの非日常感に「赤いフィルターを使っているのでは?」と疑う声もあったが、投稿者は「ノーフィルターです。目や口の中まで砂埃を感じますよ」と一蹴している。

血の空の正体は「大量の酸化鉄」と「光の散乱」
なぜ、空がこれほどまでに真っ赤に染まったのか。
気象学者のベロニカ・ジョンソン氏によれば、これは「ミー散乱」と呼ばれる光の物理現象と、オーストラリア特有の大地が生み出した偶然の産物だという。
太陽光は大気中のガスやチリにぶつかって様々な色に散乱する(空が青く見えるのはそのためだ)。しかし、サイクロン・ナレルの猛烈な風が、オーストラリアの砂漠地帯に広がる「酸化鉄(赤サビ)」を豊富に含んだ赤い土を大量に巻き上げ、大気中に分厚いフィルターを作ってしまったのだ。
この巨大な砂埃の粒子が、波長の短い青い光を遮断し、波長の長い赤い光だけを強調して地上に届けた結果、空が「血のように深い赤」に染まったというわけだ。
「山火事の煙やひどい大気汚染でも空は赤くなりますが、今回はサイクロンが巻き上げた砂漠の砂が決定的な要因でした」とジョンソン氏は説明する。
嵐の後は、ただの「大掃除」
幸いなことに、サイクロン・ナレルは最終的に東へ進路を変え、シャーク・ベイ周辺は最悪の直撃を免れた。
翌日の土曜日には、キャラバン・パークのスタッフが「みんな無事です」というメッセージと共に、美しい青空の動画をアップしている。

ただし、空を赤く染めた大量の「赤い砂埃」はすべて地上に降り注いだため、街中が泥だらけになり、数日間は果てしない大掃除に追われるハメになったそうだ。
神の怒りか、この世の終わりかと思われた「血の空」の正体は、オーストラリアの大地が巻き起こした豪快な物理現象だった。
とはいえ、あんな空を見上げながら砂埃を噛み締めれば、誰だって「世界が終わる」と覚悟してしまうだろう。大自然が時折見せるこの手の“ホラー演出”には、本当に心臓に悪い。
参考:LADbible、ほか
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2024.10.02 20:00心霊空が真っ赤に染まる「終末の光景」! オーストラリアを襲った“血の空”の正体とは…のページです。オーストラリア、空、終末、サイクロンなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで