チェルノブイリの“悪魔の心臓”に潜入した男たち! カメラに映り込んだ放射線ノイズと「ゾウの足」の現在

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画像は「UNILAD」より

 1986年4月26日。ウクライナのチェルノブイリ原子力発電所で起きた4号炉の爆発事故は、人類史上最悪の原発事故として今も歴史に暗い影を落としている。

 HBOのドラマ化などをきっかけに再び注目を集めたチェルノブイリだが、実はドラマよりも遥かに生々しく、背筋が凍るような「本物の映像」がネット上に存在している。

 それは、事故から約20年後の2000年代後半に、かつて原発で働いていた2人の男が、致死量の放射線が渦巻く「4号炉の内部」に無許可で潜入した際に撮影されたものだ。

 カメラが捉えた“見えない死”の映像と、そこで眠り続ける「地球上で最も危険な物体」の今を解説する。

画面を走る「死のノイズ」

 潜入したのは、かつて3号炉で放射線技術者として働いていたアレクサンドル・クプニー氏とその友人だ。彼らは防護服に身を包み、人類が足を踏み入れてはならない領域へとカメラを回しながら進んでいった。

 映像自体は、一見するとただの薄汚れた廃墟の地下室だ。汚れた壁、壊れた機材、そして暗闇。しかし、映像を見ているとすぐに「ある異変」に気がつく。

 画面全体に、まるで古いテレビの砂嵐のような「チカチカとした白いノイズ」が絶え間なく走っているのだ。

 これはカメラの故障ではない。目に見えない「強烈な放射線」が、リアルタイムでカメラのセンサー(イメージセンサー)に物理的にぶつかり、乱反射している映像なのだ。

 Redditでこの映像が拡散された際、ユーザーたちは震え上がった。

「カメラが暗い場所を映すたびに、見えない死が小さな斑点となって可視化されている」
「ただの汚い工場だと思っていたら、地球上で最も危険な場所だと気づいて寒気がした」

 彼らは無事に生還したが、もし防護服なしで長時間あの場所にいれば、映像のノイズと同じように細胞のDNAがズタズタに破壊されていただろう。

Video by Sergei Koshelev shows Going into the bottom of the reactor pit of Chernobyl. . See the intense radiation…
by u/ujjwal_singh in Damnthatsinteresting

近づけば5分で死ぬ「ゾウの足」

 彼らが潜入した4号炉の地下には、事故が生み出した「地球上で最も危険な物体」が今も鎮座している。

 それが「ゾウの足(Elephant’s Foot)」だ。

 事故当時、炉心内のウラン燃料は超高温でドロドロに溶け、コンクリートの床を突き破って地下室へと流れ落ちた。その重さ約100トンの溶岩状の放射性物質が冷えて固まった姿が、巨大でシワだらけの象の足に似ていたことからそう名付けられた。

 発見当初、この物体は1時間に約1万レントゲンという、人間が1時間に450万回の胸部X線撮影を受けるのと同じレベルの致死的な放射線を放っていた。

 近づいて30秒で細胞が出血し、4分で嘔吐と下痢が始まり、5分とどまれば「余命2日」が確定するという、まさに悪魔の塊である。硬すぎてサンプル採取にはカラシニコフ自動小銃で撃ち欠くしかなかったというから恐ろしい。

How did these guys get so close to the elephant foot?!
by u/Only-Cardiologist615 in chernobyl

今も崩壊の危機にある「石棺」

 現在、この悪魔の塊はどうなっているのか。

 ソ連は事故直後、決死の作業で4号炉をコンクリートと鉄の「石棺」で覆い隠した。その後、老朽化した石棺を覆うために、2016年に16億ドル(約2400億円)をかけて巨大なアーチ状の「新安全閉じ込め設備(NSC)」が建設された。

「ゾウの足」自体の放射線量は徐々に下がってきているものの、依然として危険な状態であることに変わりはない。

 さらに憂慮すべき事態が起きている。2025年2月、ロシア軍のドローン攻撃によってこのドーム(NSC)の内外層が貫通されるという事件が発生したのだ。環境保護団体は「もしドームが崩壊すれば、4トンもの高レベル放射性粉塵が再び大気中に放出される」と警告している。

 40年前の悪夢は、決して過去のものではない。カメラのレンズを焼き焦がしたあの「見えない死のノイズ」は、ウクライナの分厚いコンクリートの底で、今も静かに、そして確実に息を潜めているのだ。

参考:UNILAD、ほか

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