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平野遼

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新聞が警察に跪いた日

“北海道警裏金事件”をご存じだろうか。北海道警察が過去長期間において、空の捜査費用請求や偽領収書作成などをし、総額7億1500万円もの不正支出を計上。その費用を警視以上の幹部が私的流用していた事件だ。2003年、北海道新聞が特集を組んで追及を開始し、大きな社会問題に発展。処分者数は約3,000人に及ぶ大規模不祥事事件となった。

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画像は、『真実 新聞が警察に跪いた日』(角川書店)より

 警察の不正、新聞社の屈服、現場の敗北……、本書を読み、筆者は憤りを禁じ得なかった。『真実 新聞が警察に跪いた(ひざまずいた)日』(角川書店)は、元北海道新聞報道本部次長で、当時、北海道警裏金事件報道のデスクを担当していた高田昌幸氏が、事件の発端から取材の経過、裁判闘争の顛末を描いたノンフィクションだ。


 当事者自らの描写は、臨場感とリアリティに満ちており、読む者をグイグイと引き込ませる迫力がある。文庫版には、加筆された新章「秘密」も収録されており、事件のその後と、単行本出版時には成立していなかった特定秘密保護法案についての厳しい言及がなされている。

 03年11月末、テレビ朝日「ザ・スクープ」上で初めて明るみに出た北海道警裏金事件は、大きな波紋を呼び、地元紙である北海道新聞もその後を追って、高田氏の取材班を中心に追及を開始。当初、道警は裏金の存在を否定していたが、1年以上の綿密な取材の結果、最終的に組織的裏金作りの事実を認め、利子も含めた9億円超の資金の返還を行うことになった。高田氏ら取材班は、これら一連の取材で新聞協会賞、菊池寛賞などを受賞。社内外で称賛を浴びた。しかし、そんな栄光もつかの間、道警による逆襲が始まる。

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コメント

1:北海道の人2016年2月 9日 16:26 | 返信

今でもこの警察裏金に関するこの件は、ひとりのジャーナリスト、北海道新聞の上層部関係者、道警のその時のそのものを、私達にみせてくれた事をはっきりと記憶している。私は今でもこの時の北海道新聞のデスクだっ高田氏のジャーナリズム精神を道民として誇りに思う。少なくても高田氏はジャーナリスト魂を身をもってみせてくれた人物だと今も思っている。その記者としての精神は、官僚主義達のそれよりも遥かに尊い気がした。恐らく新聞記者の中には、まだこの様な方がいると思います、彼等は彼等の葛藤の中にいて、自分や家族も守らなくてはいけない、その中で生きていかなくてはいけないと思う。私達は少なくても、この北海道警察裏金事件に関する様々な事を忘れずにいるべきと思う。

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