>  > 岩路氏の死にまつわる他殺説 ― 変死するジャーナリストたち

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 8月30日、テレビ朝日の報道番組で活躍するディレクター・岩路真樹氏が遺体となって発見された(享年49歳)。生前は、メディアでも「扱いづらい」とされるコンテンツの1つである、東京電力福島第1原発事故の取材に粘り強く取り組み、「反原発」を唱える「報道ステーション」(テレビ朝日系)の番組製作にも大きく関わっていた。

 東京電力という巨大な権力を相手に取材をしていたこともあり、自殺が明らかになるとインターネットでは「暗殺されたのでは?」と囁かれた。しかしながら、多くのメディア関係者は自殺説を否定。公式には家族関係に悩んだ末の自殺であると報道されている。

 だが、それでも他殺・暗殺説を説く一部の関係者がいるのだ。特に岩路氏は、生前ツイッターで「死んだら他殺だ」と書いている。そのことを考えれば、彼自身「自分が死ぬ」という結果を予想していたことになる。そして、死を予感させる何らかの存在を「わかっていた」ということだ。

 しかし、彼の資料にはそれ以上のことは書かれていない。ツイッター上でも、その相手を推定できるヒントはなかった。この時点で、わかっていたのに書けなかったのか、あるいはその資料を残しながらも、掻き消されてしまうほど大きな存在を敵に回してしまったのか…。

  すでに捜査も終わってしまった現状において、彼が誰のことを指していたのかがわかるのは、事実の検証しかないのだ。もし、他殺だとしたら、誰に殺されたのだろうか? 他殺でないとしても、誰が彼を狙っていたのだろうか? これまでわかっている資料や、福島原発事故の内容、そして、報道ステーションの内容から、他殺の場合の「犯人像」を考察する。


【テレビ朝日の内輪揉め説】

 通常、番組制作において、ディレクターはプロデューサーの企画書通りに動き、局から取材資金・報酬を受け取るワケだが、岩路氏の場合は独断での自費を使った取材も多かった。 それに対する取材・報道のあり方で、対立があったという話が実際にある。

 ちなみに、「報道ステーション」のキャスターである古舘伊知郎氏は「AERA」7月14日号(朝日新聞出版)において、次のような言葉を残している。

「世の中ってうそ八百で成り立ってるし、ホントのところは新聞も雑誌もテレビも伝えないし、たまに言外に漂わせたり、におわせたり、スクープで追及したりってことはあっても、ほとんどがお約束で成り立ってるわけですね。プロレスですよ、世の中。完全にプロレスです」

 これは、「報道ステーション」番組自体を否定するような発言ともとれる。テレ朝といえば、どちらかといえば“左より”で、他局と比べて原発報道を規制していなかった。とはいえ、地上派メデイアである以上は、スポンサーの中には原子力ムラ絡みもいる。岩路氏のネタには、地上派メディアでは流せないような禁断のデータが含まれていた可能性は十分にある。

 その可能性の1つとして、岩路氏が、報道ステーション内で本来はやってはいけない報道を行っていたらどうなるか…? 実際に、報道ステーションの画を見た人の中では「原発報道において、絶対に撮影してはいけないモノ」が映ったという話も出ているのだ。現場ディレクターは、カメラワークなども指示できるはずだが、彼が故意に“撮影してはいけないとしたもの”を映りこませたていたとしたら…? 局にとっては都合が悪いだろう。
 
 同時に、テレビ局の者であれば、怪しまれずに岩路氏に近づくことができる。一緒に行動を共にするため、チャンスも少なくない。そのように考えると…?


【東電暗殺説】

 岩路氏は福島問題が解決しない以上、東京電力にとっては、都合の悪い人物といえる。過去に、東京電力は福島関係の資料を国民の目に触れないように工作するなど、ほとぼりが冷めるように情報を小出しに発表してきたように考えられる。

 筆者は過去に元東電社員に取材したが、

「都合の悪いことを隠すために、深夜でもTV電話会議が開かれました。辞める際には退職金の他に『わかってるよね?』と念をおされ、口止め料800万もらいました」

 とも話していた。この人物1人の証言では特定することはできないが、仮にそのような会社だとすれば、都合の悪い人物を消すために工作員を雇う可能性もあるだろう。もちろん、原子力ムラはそれなりの力も金もある。特に、放射能で汚染された福島原発周辺に呼び出し、人がいない場所に誘い出せば何らかの直接的な圧力もかけやすいのだが、このように考えると…?


【原発反対派による暗殺】

 生前、岩路氏は、「私が死んだら、消されたと思ってください」という、遺書ともとれるツイッターを残している。この言葉を遺したことで、岩路氏が亡くなった場合に真っ先に疑われるのが、原発推進派及び東京電力を筆頭とする推進派であろう。しかしながら、疑わしいと言われているのが「この流れを汲んだうえで過激な原発反対派が暗殺したのでは?」という説だ。仲間内で暗殺してしまえば、世間は「推進派がやった」ととる。なぜなら、岩路氏自身が「消されたと思ってください」と公の場でつぶやいてしまったからである。

 そもそも、左翼には「内ゲバ」という伝統がある。自分のやり方と違えば、リンチの上に殺してしまった「実績と歴史」があるのだ。1人の犠牲を出すことによって、反原発、そして反政府の動きが盛り上がれば、原発反対派の活動が円滑にすすむのである。“左系”には、福島原発を監視するために、様々な「アジト」もある。このように考えると…。

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