【不審死7人】京都の鬼女・千佐子容疑者は、なぜ表沙汰にならなかった? 事件記者が語る「警察の誤算」

【不審死7人】京都の鬼女・千佐子容疑者は、なぜ表沙汰にならなかった? 事件記者が語る「警察の誤算」の画像1画像は、Stacy Brunner Playing in the dark. Flickr CC BY 2.0

 古都に現れた鬼女に列島が震撼している。
 
 京都府向日市で昨年12月、無職、筧(かけひ)勇夫さん(当時、75)が殺害された事件。京都府警に殺人容疑で逮捕された妻の千佐子容疑者(67)の周囲では、これまでに判明しているだけで大阪、奈良、兵庫などで7人の死者が出ている。

 捜査関係者によると、千佐子容疑者は、旧姓や偽名などを使って、関西の複数の結婚相談所に登録。「資産のある独り身の高齢者」との条件で相手を探していた。

 筧さんが死亡する前後にも相手を探していたといい、疑惑は深まるばかりだ。

「千佐子容疑者は結婚した相手が死亡するたびに、多額の財産を相続している。婚姻関係を結んでいない相手でも、内縁の妻として公正証書を取り交わして、まんまとカネをせしめている。千佐子容疑者の手にかかったとみられる犠牲者は、立件困難なものも含めると十数人に及ぶといわれている」(捜査関係者)

 複数の報道によれば、千佐子容疑者が受け取った遺産は約10年間で総額10億円に上るともいわれる。疑問なのは、これほどの事件にもかかわらず、なぜ、これまで表沙汰になってこなかったのかということだ。

 実はトカナでも今年3月、事件の一報を伝えている。一部週刊誌も疑惑の一部を報じたが、その後は続報もパッタリ。約8カ月もたってようやく事件化されたわけだが、これほど長きにわたって警察が沈黙していたのにはワケがある。

「実は京都府警は年明けの時点で、千佐子容疑者に聴取を掛けている。そこで確証が得られれば逮捕する手はずだったのだが、ここで大きな誤算が生じたというのです」(大手紙社会部記者)

 関係者によると、その誤算は、ほかならぬ千佐子容疑者によってもたらされたものだという。

 密室の取調室の中で、一体何があったというのか。

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