【怖い】141人の「所在不明児」は本当はどこに行った?【都市伝説】
■妖怪に隠された闇
妖怪と言えば、水木しげるのゲゲゲの鬼太郎でメジャーとなり、現在では『妖怪ウォッチ』が子どもたちに大人気。妖怪と友だちになれるところがより一層、妖怪を身近な設定となっている。
だが……妖怪は実は人間であるという説がある。
民俗学者 柳田國男は『遠野物語』において河童に関する記述がある。
それによれば、二代続けて河童の子を身ごもった一族があったという。生まれた子どもは極めて見難い容姿だった。そのため、切り刻んで一升樽に入れて土中に埋めたとある。
これは昔の閉鎖的なコミュニティにおける近親相姦の末、生まれた奇形児を河童の子として処分したのだろう。
また、奇形児に限らず間引いた子どもを川に流した。それらの捨てられた子どもたちが何とか自力で育ち、自分たちの社会を築いて川に棲む「河童」となったのかもしれない。
一つ目小僧は単眼症、のっぺらぼうは目も鼻も口もとろけた状態で生まれた顔面奇形、一本足の唐傘お化けは、足がないなどの四肢欠損の奇形……。昔は奇形児は生まれてすぐ始末されたが、中には山奥や森深くに捨てていた場合もあるだろう。彼らは人知れず自力で生き延びて、その異形の姿でもって遭遇する人々を驚かしていだのであろう。
そして、障害を持っていなくても何らかの理由で打ち捨てられた子どももいるだろう。
日本に生息すると言われている、類人猿型の「ヒバゴン」は、厳しい野生に生き抜くために毛深くなった元人間だったのかもしれない。
また、インターネットの伝承で有名な「くねくね」。遠くの地点から田んぼの中で、奇妙な関節の曲げ方をしてくねくねしている案山子のようなものがいる。その姿をはっきり見てしまった場合、発狂するという。これも、もしかすると人里離れた場所に捨てられた障がい児が関節に障害を持っていたり、麻痺があったりして奇妙な動きをしているためなのかもしれない。「見ると気が触れる」という恐ろしい言い伝えは、村社会の隠された掟(遺棄された子ども)に触れてはいけないという暗黙の了解なのだろう。
■形成される異形のコミュニティ
このように……彼らは、人里離れた山奥などに捨てられ、何とか奇跡的に生き延びた。
心霊譚でよくある話しで、夜、山奥のありえない場所を子供が裸足で歩いていた……と、されているがこれも幽霊ではなく、捨てられた子どもの姿を垣間見ただけだったのかもしれない。ただ、これほど文明が進んだ世の中で山野を駆け巡って野生化することは難しいだろう。
しかし、貧困や格差が進めば、育児放棄された子どもたちが増えるに違いない。彼らがこの街のどこかで、異形の者として扱われながらも新たなコミュニティを結成していくだろう。『異形の社会』が一つの異質な文化や世界として成り立つ。……そのような世の中がそう遠くない未来に現実化していくのではないだろうか。
参考文献:『あなたの知らない都市伝説の真実: だまされるな!あのウワサの真相はこれだ! 』皆神 龍太郎/ 学研パブリッシング/2014年
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