警察から睨まれて ― 高倉健・菅原文太が共演した【封印】任侠映画の決定版とは?

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■人気作ゆえに続編が待望されるも…

 だが、組と組長を実名出して映画化した事は、暴力団を取り締まる立場の警察から「宣伝」「資金調達」と睨まれ、またマスコミからの批判も多かった。そこで続編は組名を外して『三代目襲名』としたのだが、公開後には東映本社とプロデューサーほか関係各所に家宅捜索が入るなど、警察の圧力が緩む事はなかった。元々は3部作として構想が練られていたが、これらの影響もあり、予定されていたシリーズ3作目『山口組三代目 激突篇』の製作は幻と消えた。

 20~30代の人達にとって高倉健は、『駅STATION』(1981年)、『鉄道員(ぽっぽや)』(1999年)の寡黙なオジサン、菅原文太は『千と千尋の神隠し』の釜爺、あるいは『おおかみこどもの雨と雪』の韮崎ジイサンの声といったイメージなのだろうか。かつて実に多くの任侠映画に出演し、背中に紋紋(刺青)背負って刀を振り回していた鬼神の如き雄姿は馴染みが薄いのかもしれない。皆さんのお父さん世代の多くが2人をヒーロー視していたのだが、そんな俳優は現在の映画界を見渡してみても見当たらないくらい究極の役者だった。心から両雄の冥福を祈るとともに、『山口組三代目』『三代目襲名』のソフト化を切望する。

■天野ミチヒロ
1960年東京出身。UMA(未確認生物)研究 家。キングギドラやガラモンなどをこよなく愛す昭和怪獣マニア。趣味は、怪獣フィギュアと絶滅映像作品の収集。総合格闘技道場「ファイト ネス」所属。著書に『放送禁止映像大全』(文春文庫)、『未確認生物学!』(メディアファクトリー)、『本当にいる世界の未知生物 (UMA)案内』(笠倉出版)など。新刊に、『蘇る封印映像』(宝島社)がある
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