“毛深すぎる”カニ「ホフガニ」!! 異性を避けるように暮らす不思議な生態とは?
2010年、イギリスの海洋調査船(RRS)「ジェームズ・クック号」が、南極大陸付近の海底で発見した“毛深すぎる”カニ。この新種のカニは、胸や足がフサフサの毛で覆われていたことから、立派な胸毛を持つ米国人俳優デヴィッド・ハッセルホフ(愛称:ザ・ホフ)にちなんで「ホフガニ」(キワ科キワ属)と命名された。そして今、最新の研究によって彼らの生態が次々と判明、人々を驚かせている。詳細についてお伝えしよう。
画像は「The Wessex Scene」より
■メスとの関係に乗り気じゃない? ホフガニのオス
今月3日、英紙「The Daily mail」が報じたところによると、ホフガニの生態に関する新事実を発見したのは、サウサンプトン大学のリー・マーシュ博士の研究チームだ。それによると、“毛深すぎる”ホフガニたちは、なんと異性を避けるように暮らすことを余儀なくされているという。一体ナゼ!? まさか、毛深すぎることで自分に自信が持てないとでもいうのだろうか――? だが、真実はそうではなかったらしい。
海底火山の熱水噴出孔付近で、大群を成して生息するホフガニ。高い海水温と豊富なミネラル分により、彼らがエサとするバクテリアが大量に存在するのだ。しかし、この一団の中にメスの姿はほとんど見られない。というのも、ミネラル分豊富な熱水が、子ガニにとっては毒となりかねないからだ。
メスたちは、オスと交尾するために熱水噴出孔のふもとまでやって来るものの、コトが済めばそこから立ち去ってしまう。噴出孔から離れていくホフガニが、総じて卵を抱えたメスであることを研究者たちは突き止めている。ちなみに、ほとんどのオスは噴出孔の上部で暮らしているため、ふもとでメスとペアを組むオスの数は極めて限られているようだ。
イソギンチャクやヒトデなどの天敵の間を通り抜け、冷たい水域へと戻るメス。低い海水温は、メスの新陳代謝を鈍らせ、活動も弱めてしまうという。そのような厳しい環境の中で、メスは産卵に臨むのだ。もっとも、子ガニにとっては成長に適した無害な環境であるわけだが……。
一方、その間のオスは何をしているのかというと、相変わらずミネラル分が豊富で温かい噴出孔付近に留まっている。彼らは、フサフサの毛で育てたバクテリアを、櫛のような口でこすり落として食べ、悠々自適な暮らしを送っているようだ。結果、オスとメスの体格差は広がるばかりなのだとか。
「深海生物のライフサイクルは、これまでほとんど謎に包まれていましたが、近年の(遠隔操作無人探査機などの)技術向上や頻繁な探査によって、それが次第に明らかになってきました」
「熱水噴出孔は、(深海生物にとって)海底の楽園なのです。今回のような発見は、それらの探査がまだ始まったばかりだということを示しています」
研究について、このように語ったマーシュ博士とチーム。ホフガニのプライベートは、オスにとってもメスにとってもなかなか孤独なものだったが、深海には、まだまだ私たちの知らない暮らしが広がっているのだろう。今後の発見にも期待せずにはいられない。
(編集部)
参考:「The Daily Mail」、「NERC」、「BBC NEWS」、「NATIONAL GEOGRAPHIC」、ほか
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