さすが軟体動物! 貝殻の中に潜んでいたエイリアンのような生き物とは…?
外敵から自分の身体を守るために生き物がさまざまな工夫をしているのはご承知のとおり。カタツムリのように殻をかぶったものから、カメレオンのように皮膚の色を変えられるもの、死んだふりをするものなど、あらゆる手法を使っている。
その中でも、今回カンボジアのビーチリゾートのひとつ、プレク・トレンビーチで漁師が見つけたものはちょっと珍しいケースかもしれない。
■威嚇する姿はまるでエイリアン
砂浜の上に転がっているひとつの貝――。サイズは手のひらの半分ほどだ。何が入っているのだろうか、二枚の殻はほぼ閉じているためわからないが、どうやら自力で動いているようにも思える。
発見した人々は、ビデオを手にし、中身を確かめるべくころころ砂浜で貝殻を転がしてみる。しかし、まったく外へ出てくる気配はない。力任せに、貝殻を開こうと奮闘するが、やはり固く閉じたままである。
なんとか力を振り絞り、こじ開けようとすると、二枚の貝の間から触手の様なものがチラッと見えた。その後、ようやく観念したのか、固く閉じた貝から外に飛び出してきたものは……なんとタコ! 小さな貝殻に一体どうやって収まっていたのだろうかと思えるほど、大きなサイズである。
カメラを手に待ち構えていた男性らは、中から飛び出してきたタコに一瞬度肝を抜かれ、悲鳴を上げて後ろにひっくり返りそうになった。せっかくの休息を邪魔されて、怒ったのだろうか、タコは威嚇するかのごとく手足を振り回すが、まるでエイリアンのようなその姿は実にコミカル。
■タコは食べられたのか…?
視聴者からは「さすが軟体動物!」「思ったよりタコは大きくないけど……ユニークだね」とちょっとほっこりした気分になった人が多かったようだ。
タコは、通常は海底の岩場に潜み、外敵から身を守る。硬い殻を持たないがための防衛手段だ。しかし砂地では隠れる場所がなく、タコにとって危険地帯となる。そんなときタコはさまざまなもので身体を隠すそうだ。この小さなタコは二枚貝の間がもっとも安全地帯だと判断したのかもしれない。ちなみに日本では、この習性を利用し、ツボを使ってタコを捕らえる“蛸壺漁”なる手法も存在している。
ビデオを見た人からは「ビデオを撮った後に人々はこのタコを食べたのだろうか?」と疑問も出ていたが、その真相やいかに……!?
(文=Maria Rosa.S)
参考:「Daily Mail」、「DailyDot」ほか
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