【再編集・2025年版】世界最年少で出産した少女 ― 5歳で母となったリナ・メディナが示した“生命の神秘”
それは医学史に刻まれた、あまりにも残酷で神秘的な出来事だった。1939年、南米ペルーの山間部で、 わずか5歳の少女が母となった――。彼女の名はリナ・メディナ(Lina Medina)。 本稿では、この前代未聞の事件をめぐる医学的背景と謎、そして現代に残された問いを整理し、 「科学を超えた生命の奇跡」としての意義を再検証する。
5歳で妊娠 ― 医師が見た“腹部の異変”
1939年、ペルー・カストロビレイナ県ティクラポ。5歳の少女リナ・メディナの両親は、娘の腹が不自然に膨らんでいることに気づき、 地方病院へ連れて行った。悪性腫瘍を疑った医師は診察後、衝撃の事実を伝える。
――「妊娠7カ月です」
当時のリナは就学前の幼児で、遊びと人形しか知らない年齢だった。しかし検査の結果、胎児の鼓動が確認された。 誰も信じられなかったが、それは現実だった。1939年5月14日、リナは帝王切開で2700グラムの健康な男児を出産し、 史上最年少の母親として医学史に名を刻んだ。

沈黙の家族 ― 誰が父親だったのか
奇跡の出産は世界中の新聞を駆け巡り、ペルーの小さな村に報道陣が殺到した。最も注目されたのは「誰が父親なのか」。 警察はリナの父親を逮捕したが、証拠不十分で釈放。母親は取材を拒み、沈黙を貫いた。
リナ本人も、妊娠の経緯について一言も語らなかった。わずか5歳の少女に“行為”の意味を理解する力があったとは考えにくい。 父親の正体はいまも不明であり、事件の真相は闇の中に葬られている。

思春期早発症と人間の限界
医学的にはリナは思春期早発症(Precocious Puberty)と診断された。 3歳で初潮を迎え、5歳で妊娠可能なほど性成熟していたという。極めて稀だが理論上は可能な現象であり、 内分泌系の異常によってホルモン分泌が過剰化し、早期に生殖機能が発達してしまう。
1941年、「ニューヨーク・タイムズ」は心理学者の調査を掲載し、こう記している。
「リナは聡明で穏やかな少女であり、出産した子を“弟”として扱っていた。家族全員が静かに受け入れていた。」
その息子は10歳で真実を知らされた。母が“姉ではなく母親”だと知っても、親子の絆は変わらなかったという。

静かな晩年、そして“生命の神秘”へ
リナはその後結婚し、第二子をもうけた。メディアの取材を避け、静かな人生を送り続けたと伝えられる。 もし生存していれば2025年で89歳。彼女は自らの過去を語ることなく、公の場から姿を消した。
科学は彼女の妊娠を「思春期早発症」で説明する。だが5歳の体が命を宿し、無事に出産したという事実は、 いまも人類の理解を超えている。それは“奇跡”と呼ぶしかない出来事だった。
――人間の体に秘められた力を、我々は本当に理解しているのだろうか。
参考・出典
New York Times Archives / Wikipedia
※本記事は2023年公開記事を2025年版として再編集しています。
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