中国主導のAIIB、裏で蠢く各国の黒い思惑! 日本の決断は正しかったのか?

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 私は、ルドルフ・グライナーです。日本と世界を研究するドイツ人です。私は、日本と世界の違いやドイツと日本の違いを研究しています。

 今は、中国と日本について調べています。

 最近最も話題になったのはなんといっても「アジア・アフリカ会議」の安倍首相の演説でしょう。中国人は「日本が謝罪するのは当然」と思っていますが、それと同時に「謝らなければならない立場に日本がいる」ということが、彼らのメンツを満足させています。日本人が自分たちに頭を下げている姿は、中国人の方が偉くなったように見えますから、そのことは、彼らにとって、メンツが立つ(※「自尊心をくすぐる」という表現がいいかもしれない)のではないでしょうか。だから毎回「謝罪したか・しないか」が話題になるのです。

 というのも、中国人は、意外と日本人にコンプレックスをもっています。日本人は対応もやわらかく、また態度も紳士的です。しかし、仕事となると、素晴らしい結果を残します。しかし、それを中国人が真似しようとしても、なかなかできません。モノづくりや経済においても、日本を超えるのは難しい……、内心、中国人はそう思っています。だからこそ、日本人に頭を下げさせ、自分たちが優位に立つことを喜ぶのです。

 これは、自分たちに自信がない場合にもつ感覚です。逆に、中国の政治的基盤がしっかりしていて、本当に「中国の方がよい」と自分たちで思える場合は違います。鄧小平が、改革開放経済を推進し、日本やヨーロッパを含めた海外からの投資を募集した時、中国は自分のメンツなどは気にせず友好関係を演出しました。国内の基盤がしっかりとしていたので、メンツを気にして日本に頭を下げさせる必要がなかったのです。

 今、胡錦濤、習近平…と、日本に対して強く出ているのは、それだけ「国内の基盤が弱い」ということを意味しているはずです。

 特に今、中国は経済的にひっ迫しています。中国国内では物価が高騰し、今までの収入ではまったく生活ができない状況にあります。食料品などは、毎週のように値上がりしていますが、町の多くの人は給与が上がったわけでもなく、生活に苦しんでいますし、また景気ばかりが優先で、病院や学校、公共交通機関などの街の中のインフラは、あまり発展していません。つまり、どんどん生活が苦しくなっているのです。

 そのような国民の不満から逃れるため、政府は「日本に対する戦争責任」と言って国民の気を逸らしていました。しかし、アジアインフラ銀行、いわゆるAIIBの設立が決まるとすぐに態度を改め、日本バッシングを減らし、日中首脳会談を行いました。

 さて、AIIBに関してです。日本では、この本質を説明する以前に「日本が加入すべき、加入すべきではない」という二元論の報道がされています。イギリスやドイツが加入したから入るべきだという稚拙な議論で物事を決めてはいけないのにもかかわらず本質的な問題が語られていないのです。

 まずは、AIIBが何をするところなのかを知りましょう。

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