【築地移転問題】「どうせ偉い人間は書類しか見てねぇ」築地で働きながら撮影を続ける写真家が語る

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写真/新納翔

 現在、ギャラリーふげん社にて「築地0景」開催中の写真家・新納翔氏は、1年間築地で働きながら(現在も継続中)失われてしまう景観を撮影し続けている。かつて7年間ドヤ街・山谷を撮り続けた彼が新たに見つけた「築地」という拠点。果たしてそこで何を見て、何を思ったのか――? 写真を見ながら、話を聞いていこう。

■築地移転
 2020年東京五輪に向けて、2016年11月上旬に、豊洲(江東区)の新市場を開場。2017年4月までには、築地市場内を一部解体し、環状2号線の道路建設が進む予定だ。そもそも、築地市場が移転する理由は「施設の老朽化にともなう品質管理の低下・震災などへの備え」だとされている。だが、移転先の新市場予定地豊洲は元・ガス製造工場跡地であり、土壌や地下水は、発がん性物質に汚染されてることから、「品質が低下する」などと、移転に反対する声が多くあった。

  しかし、そんな世論をよそに都は決定を押し進め、壮大な構想を掲げた。豊洲を“食の魅力を体感できる新たな観光拠点としての賑わいの創出”だとして、現在の築地に並んでいる食料品を販売するほか、大型の温浴施設も整備するなど、新たな観光スポットとしての礎を築くとしたのだ。  では、取り残された場外の小売店はどうなるのだろうか? 本当に築地の場内店舗は移転に賛成なのか? 本当に豊洲は安全なのか?  新納氏に意見を伺った。

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