デモに参加すると就職できないのは本当か?

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 安全保障法制(以下、安保法制)の審議をめぐり連日、国会前で反対行動が繰り広げられている。また安保法制に反対するデモも全国各地で行われ、なかには学生やフリーターなど若者の参加も目立つ。安保法制が、実際に戦争を可能とする法案であるならば、若者は戦争参加の当事者となるためだ。

 一方で、デモに参加する若者に警鐘を鳴らすようにネット上では「デモに参加すると就職できなくなる」といった書き込みが見られる。また、デモに参加すると公安警察に情報を把握され、銀行口座が凍結されるといった過激な内容まである。実際に就職できなくなるようなことはあるのだろうか。

「デモの参加者を、公安警察が把握する動きは昔も今もあります。往年の学生運動のスタイルは、ヘルメットをかぶり、口元はタオルで覆い、白衣を着用していました。これは、服装などから個人の特定を避けるためです。しかし、市民が何万人も参加しているデモで、ひとりひとりの個人情報が把握されて、口座が調べ上げられて凍結されるようなことはないでしょう。就職に関しても、民間企業ならば、面接時に政治思想や支持政党、宗教などに関する話が出ることはまずありません。」(社会運動に詳しいジャーナリスト)

 1度でもデモに行ったならば即就職できない、というのは悪質なデマと言えるだろう。ただし、公務員就職に関しては一定の制限が生じる可能性はある。また、自衛官や警察官などでは就職時に思想調査が存在することはよく知られている。

「公務員試験では、その職に就くことができない欠格事項が定められています。デモに関わるものとしては、その中にある“禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又は執行を受けることがなくなるまでの者”に接触する恐れがでてくるでしょう。デモでは公務執行妨害などで逮捕者が出ることがありますが、起訴され有罪判決となることはまずありません。それでも逮捕歴がある場合は、試験結果に何らかの影響は及ぼす可能性があります。

 さらに“日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、又はこれに加入した者”という項目も定められています。この団体の定義は、新左翼過激派や暴力団員などであり、デモを主催する市民団体レベルではまず該当しません。数回、デモに行っただけで、即将来が閉ざされるというわけではないのです」(前出・同)

 デモは、日本国憲法第21条に定められた「表現の自由」で保障されている。デモに参加する権利は誰が持ち得るものなのだ。ただし、過激な行動を取ると逮捕されてしまうこともあるため、参加するときは万全を期すべきだろう。
(文=平田宏利)

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