住民の半数が霊媒師?超常現象が起きまくる聖地「カサダカ」とは?=米
■訪れるゲストを裏切らない!? 超常現象ならばお任せのホテル
1875年にニューヨーク出身の霊媒師、ジョージ・コルビー氏によって立ち上げられたカサダガは、当初、コルビー氏の弟子でもある支持者たちの訓練の場として利用されるはずだった。ところが、この場所を気に入ったそのうちの100人ほどが定住し、現在に至るようだ。
1894年、正式に町として認定された後に住宅や公共施設が建設されたが、カサダガで最期に建設された建築物はなんと1930年代で、多くの住宅やビルは1920年代以前の物であり、まるでこの町だけ時が止まっているかのようである。1991年には、米国政府の指定する歴史登録財に登録され、その姿を今日まで保っている。
町を訪れる人々が滞在するのは、1920年代に建てられたカサダガホテルだ。1泊1万円弱で宿泊できる落ち着いた色合いの館内は、古き良きアメリカといった風情が感じられる。しかし、このホテルこそがカサダガを代表する心霊スポットであり、訪問客の多くはここを訪れてホテル内の超常現象を調査するツアーに参加し、超常現象を体験しようと試みるのだ。
これまでに最も目撃が多く、有名なのは、アイルランド出身で亡くなるその日までホテルに滞在していたアーサーというテナー歌手の霊だと言われている。真夜中になると、窓枠に腰掛けた彼が外を眺める姿を見たと言う報告が多いが、目撃されているのはアーサーだけではないようだ。
カサダガを立ち上げた第一人者のコルビー氏とその支持者達は、私たちの誰もが死者の魂と対話する能力を持っていると信じている。そして各々の第六感は、年月をかければかけるほど研ぎ澄まされ、霊媒師になることも夢ではないと言う。ホテルでは霊媒師やヒーラーを随時募集しているので、「我こそは!」と思う人はカサダガホテルに問い合わせてみてはいかがだろうか。
キリスト教信者の多いアメリカではあるが、少数ながらもこうして人々の興味を引き、活動を続けるコミュニティもある。「降霊術やヒーリングで疲れた心が癒され、悩みが軽減されるのならばいいじゃないか」と、乱立する教会を横目に思う筆者であった。
(文=清水ミロ)
参考:「Daily Mail」、「Business Insider」、「カサダガホテル」ほか
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