早稲田大学“コピペ盗用”准教授は文部科学省出身者! 一部学生が「最低評価」を付けた授業内容とは?
■自慢話と他人批判が多い授業は人気なし
一方、教育面はどうなのか?
元WBSの学生X氏の証言によると、件の准教授の授業はビデオ視聴が中心になるという。
「とにかく延々とワールドビジネスサテライトなどを録画したビデオを見せられます。ただ、それに対する先生独自の具体的な講評などはほとんどありません。一部には先生の授業のタイトル『技術と経営』をもじって『技術とビデオ』と言う人もいましたよ(笑)」
そして自慢話と他人批判が多いのもの1つ特徴。X氏が続ける。
「とにかく文部科学省出身のためか、自分がいかに同省とつながりが深いかを授業のたびに口にします。『文部科学省の人間ならば、私は誰でもこの場に呼べます』というのがやや口癖に近かったですね。それと国内有名企業に対して辛口です。とりわけ不祥事が発覚した企業、経営難に陥った企業のトップをこれでもかと言うくらい罵倒します」
その自らが不祥事を起こすとは当時は考えていなかったのだろうか?
より詳細な准教授に関する印象を語ってくれたのは、やはり元WBSの学生だったD氏だ。
「あの先生が他の先生と最も違うのは、ファシリテーション能力が極端に低いということです。今でも覚えているのは、授業中、ホワイトボードに線を引いて4分割しようとした時のことです。普通はボードの中央部分に縦線を引いて2分割し、残りを2分割することが多いはずですが、先生の場合は左の方から順に縦線を引き、分割幅が異なると『あれ違う』とか言いながら何度も線を引き直します。また、出席票も授業中に本人自身が学生に配って歩く。そうした行為で貴重な授業時間の一部が奪われるのです」
また、准教授の授業では外部ゲストを招くことが多いことを学内関係者は指摘する。ある時は日本マクドナルドの社長として現役だった原田泳幸氏(現・ベネッセホールディングス代表取締役会長兼社長)を呼んだこともあるという。D氏の在籍時も国内大手製造業の部長クラスを中心に頻繁に外部ゲストを招聘していた。
「ただ、講演慣れしていない外部ゲストに話をさせて先生は何もしないので、こうした授業時のクオリティーはゲスト次第でかなり落差がありました」(D氏)
もっとも准教授自身が講義として直接話す内容に関しては特に違和感はなく、一般的に許容される授業のバラツキの範囲内に収まっていたとD氏は考えている。ただ、前述のようなファシリテーション能力の結果として人気はなかったという。
「先生自身のゼミ紹介時、『私はこの後の時間は空けてありますから』と学生を飲みに誘ったことがあります。結果として誰も行かなかったのですが、ゼミ紹介後も1人でぽつんと立って学生が来るのを待っていました。寂しがり屋なのかな、と思いましたね」
最終的なD氏の印象は「どこにでもいる普通の人で、むしろ大学の准教授というのがミスマッチ」というものだ。
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