電気ショックは当たり前! 本当にあった「10の邪悪な社会実験」5位~1位
実験には「科学や医学の進歩のため」という大義名分がある。しかし、どこまでが人道上許されるのだろうか? 現在、実験が行われる際の倫理的規範が各国にはある。しかし過去には何のルールもなく、冷酷な研究者はどんな実験もできたのだ。かつて行われた「10の邪悪な社会実験」をここでご紹介しよう。ワースト10~6を御覧いただいた前編に引き続き、今回はワースト5~1を紹介する。
5. 無気力実験(Helplessness study):1965年
1965年、心理学者マーク・セリグマン博士とスティーブ・ メイヤー博士は犬を使った実験を行った。逃れる術を持たないつながれた犬に電気ショックを不定期に与えた。その結果、犬たちは何をしても無駄だと考えているかのように「無気力状態」となり、やがてうつ状態に陥った。
その後、犬たちをいつでも簡単に脱出できる箱の中に入れ、再び電気ショックを与えた。しかし、それらの犬たちは依然として無気力状態で、はじめたそばから脱出を諦めていて、電気ショックから逃れようとはしなかったという。
4. プロジェクト:MKウルトラ(MK Ultra):1950年代後半~1960年代前半
「プロジェクト・MKウルトラ」はCIAの主導で行われたマインドコントロールに関する実験である。その目的は無意識に殺人を行う“スーパー暗殺者”を作り上げることから、重要人物が無意識のうちに会議の方向性を変えるように仕向けることまであった。
CIAは、本人の同意なしにCIA事務員、受刑者、売春婦、精神病患者、その他一般人を被験者として選び、ひそかにLSDや薬物を投与、もしくは催眠状態にして電気ショックを与えた。またLSDが自白剤として有効なのかを調べるため、売春婦に客の飲み物にLSDを混入させる実験も行われた。しかし結果的に、その効果は認められず、重要な目的のひとつであった暗殺者を薬で作り出すことも不可能だったという。このプロジェクトの証拠書類は70年代に全て破棄され、被験者が誰であったのか、またその後の影響など、すべては闇の中に葬られた。
3. 絶望の檻実験(The Pit of Despair):1960年
冷酷な心理学者として有名なハリー・ハーロー博士は、アカゲザルの赤ん坊を使って「絶望の檻実験」を行った。その実験の目的は、動物が他者と隔絶された環境で生育された場合の影響を知るためであった。博士は、母親猿と密着していた赤ちゃん猿を母親から引き離したうえ、1年間誰とも接触できない檻に閉じ込めた。その結果、彼らのほとんどが精神的に問題のある猿となったのだ。実験終了後それらの猿は、群れに戻されたが他の猿からいじめられたり、餓死した猿もいた。また運良く母親になるっても、自分の子を虐待したあげく殺すケースもあったという。
博士はこの実験から、「早い段階での母子分離は生涯にわたる精神的ダメージを与える」という結論を発表した。しかし人々から実験方法が残酷な上、結果は常識的なものばかりで何ら目新しいものはないという批判を多く受けた。
ワシントン大学のジーン・サッケットは当時、ハーロー博士の博士課程の学生だった。サッケットは、「このハーロー博士の冷酷な実験が、米国の実験動物解放の動きを呼び覚ました」と話す。また学生の一人であったウィリアム・メーソンは、多くの人にとってもこの実験は冒涜であり、人間や生命そのものに対して敬意を持つ人なら誰でもこの実験を不快に感じるであろうと語った。
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