電気ショックは当たり前! 本当にあった「10の邪悪な社会実験」5位~1位
2. リトル・アルバート(Little Albert):1920年
この実験を行ったジョン・ワトソン博士は「行動主義心理学の父」と呼ばれる著名な心理学者であったが、多くの実験で孤児を使っていたことでも知られている。ワトソン博士は恐怖は人間に先天的に備わったものか、あるいは後天的に起きるものなのかを知りたいと考えた。
そこで博士は11カ月の乳児アルバートに、白ネズミ、白ウサギ、猿、綿球等々、白いモノ、もしくはふわふわしたモノを見せた。そしてアルバートが白ネズミに触るたびに、アルバートの背後で大音響を立てた。するとアルバートは大音響に驚き、泣き出した。これを白ネズミ以外でも何度か繰り返すうちにアルバートは、白いモノ、ふわふわしたモノと大音響を結びつけ、怯えるようになったのだ。
この実験で最もひどい部分は、アルバートに植え付けられた恐怖が医学的に取り去られなかったことである。アルバートの母親はワトソン博士の病院で働く乳母であったが、博士は母親に無断でアルバートを実験材料にしていたのだ。実験に気づいた母親は、実験途中でありながらアルバートを連れて病院から行方をくらました。そのため、アルバートの精神にどのような問題が出たのかは定かではないまま年月は過ぎていった。
1. デビッド・ライマーの性転換実験(David Reimer):1965年~2004年
デビッド・ライマーは1965年にカナダで男子として生を受けた。生後8カ月の時デビッドは割礼を受けたが、医師の電気メスによってペニスを焼かれてしまった。悩んだ末、両親が訪ねた心理学者のジョン・マネー博士は、この子は成長しても普通の男性としての生活は望めないと両親を説き伏せ、デビッドの性転換手術を勧めた。マネー博士は性的役割や性同一性は後天的なもので、先天的なものではないという自説を持っており、それを証明するためにデビッドを実験材料にすることにしたのだ。
デビッドは名前をブレンダと変えられ、膣を作る手術を受けて女性ホルモンを投与された。しかし、ブレンダ(デビッド)の行動や好みは典型的な少年であり、外見と内面の同一性に問題があった。しかしマネー博士は実験の成功を吹聴し、ブレンダに起きている問題点を無視したのだ。
そこで両親はブレンダが14歳の時、真実をついに打ち明けた。その結果彼は男性に戻る決断をし、女性ホルモン摂取を中止しペニス再建手術を受けた。しかしデビッドの性別不一致についての葛藤はその後も続き、やがて彼は精神を病み38歳で自殺した。
これらの「邪悪な社会実験」の被験者は、ほとんどが社会的弱者である。つい10数年前には、上記のような実験が平然と行われていたことに慄然とさせられる。現在は多くの国で実験にガイドラインが定められており、同意なしの実験や、孤児、障がい者、受刑者を被験者とする実験、動物を不必要に苦しめる実験は禁止された。それでも今日でもなお動物実験は続けられている。今後さらなる科学の進歩により、実験に動物を必要としなくなる日が来ることを願いたい。
(文=三橋ココ)
参考:「Medical Daily」、ほか
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2024.09.18 20:00心霊電気ショックは当たり前! 本当にあった「10の邪悪な社会実験」5位~1位のページです。動物、犬、CIA、猿、心理学、三橋ココ、性転換、電気ショックなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで