「雅子さまバッシングと菊タブー」皇室報道のパイオニア・花田紀凱が語る! ~康芳夫対談~

「雅子さまバッシングと菊タブー」皇室報道のパイオニア・花田紀凱が語る! ~康芳夫対談~の画像3画像は、『マンスリーWILL(ウィル) 2016年 05 月号』(ワック)

■雅子さまファミリーをイジメる傾向

「いやいや、やめてくださいよ(笑)。でも5月号の『WiLL』にも書いてるんですけど、この間『週刊文春』が、“美智子さまが雅子さまを批判した”という記事を書いたの。あたかも見てきたように、一問一答で書いたの。あれについて『WiLL』では高森(明勅)さんが批判してるんですけど、『週刊文春』が全くでっちあげを書いたわけじゃないだろうとは思います。記事には中間関係者って書いてあるんだけど、そういう情報を中から持ってくる人がいるわけですよ。その上、宮内省の中からの情報っていうのは確認しにくいわけですよ。だから、情報をくれた人は今までの関係があって、恐らく信頼できる人なんだと思いますよ」

「でもまあ、皇室をかばうわけじゃないけど、彼らには告訴権も何もない。いわば裸なんだよ。だから今回の記事は問題があるというか、皇室がかわいそうですよね。同時にね、最近は雅子さまのファミリーをイジメる傾向があるの。『WiLL』も含めてね」

「ええ」

「雅子さまの一家は発言できないから。まあ雅子さまのお父さん(小和田恆)は大変な野心家で、いろいろ問題ある人物だと思いますけどね、あそこまで絞めてはちょっとね。今の皇室っていうのは法律の下に生きているわけですよ。もちろん名誉毀損もできますけど、まさか皇室が出版社を名誉毀損で訴えるわけにもいかないでしょう」

「確かに、反論ができないからね。僕も“あれは新谷がやりすぎかたなあ”と思いますけどね」

「もうひとつ、今の関連で厄介な話なんだけど、今の天皇はね、結局平和憲法の擁護者なんですよ。これが安倍内閣の憲法改正にとっては《最大のガン》だよね。この辺はどうですか? 僕はね、それについて堤くんでも渡部昇一でもいいんですけど、本当に皇室を敬愛してるんなら、天皇のそういう生き方に対して《換言》すべきだと思うんだけどね」

「だからまあ西尾幹二さんが……」

「うん、西尾幹二が書いたし、『文学界』の編集長をやってた男も細かいところを書いてるけど、あれはやっぱりね、“天皇は間違ってますよ”と。本当に敬愛してるならそこまで言わないといけないと思いますよ」

「天皇陛下も戦後に育ってね、僕らも少年雑誌なんか読んでいたら、今の陛下がヴァイニング(今上天皇の家庭教師を務めたアメリカの児童文学者)の教育を受けてきたことなんかが出てきましたしね。それでそのあとが美智子さまでしょ。そこで育たれた今の皇太子、雅子さまだから、これまでの天皇とは少し違った考え方をしてるでしょうね。ただ“その地位に就けば、それなりの行動をするだろう”って言う人はいるんですよ。ただ、今はそういうことを、言う人がいないからね。今の天皇陛下には小泉信三(東宮御教育常時参与)がいましたけど、今の皇太子陛下にはそういう立場の人がいないですから」

「だから西尾幹二にしても渡部昇一にしてもね、本当に勇気があるなら、《換言》した方がいいんじゃないかって思いますね。皇室ってのは憲法の擁護者なんだよ。だから憲法が国民の総意で改正されたら、それが左翼が言うように軍国主義や戦争の道を歩んでいてもね、改正された憲法を擁護する義務があるんですよ」

「確かに、それは陛下がどうこういう話ではないですからね」

「そうなんだよ、義務として書いてあるわけ。だけどそれとは別としてね、今の天皇が安倍内閣の方針に対しては批判的であることは間違いない。それはヴァイニング夫人が家庭教師だったってことも関係あるかもしれない。彼女はアメリカに帰ったあと、ベトナム反戦で捕まってるんだ(笑)。それがいろんな意味で影響を与えた可能性はある。だから《換言》って言葉はキツいかもしれないけど、そのあたりは『WiLL』もやらなきゃいけない問題かもしれないね」

「そうかもしれないですね。まあしかし126代続いてきた天皇家ですから、そういう知恵は受け継がれてるんじゃないですか? だからそういう立場に立てば変なことはしないと思いますよ。今康さんが言っていたように、安倍政権のやり方について、ちょっと違ったような行動は確かにしてるんだけどね。だから暗に安倍さんに対して“違う”ということを言ってるんでしょうけどね」

「まさに安倍総理には頭の痛いことだろうね」

「でもそれは安倍さんもわかってるから、変なことはしないと思いますよ」

「僕は今ね、安倍内閣が憲法改正に向かってるのは当然のことだと思いますよ。僕が賛成するかしないかではなくてね、彼は国民の委託を受けているわけで、祖父の岸信介の影響もある。それを軍国主義だとかは思いませんよ。ただ、ひとつ問題があるのはね、アンフェアというか、ルールに従ってないという問題があるわけ。そこが問題だね」
(文・写真=福田光睦/Modern Freaks Inc.代表・@mitutika
https://twitter.com/mitutika

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■花田紀凱『WiLL』編集長、元『週刊文春』編集長
1942年東京生まれ。66年東京外国語大学英米科卒、文藝春秋入社。88年『週刊文春』編集長に就任。6年間の在任中、数々のスクープをものし、部数を51万部から76万部に伸ばして総合週刊誌のトップに。94年『マルコポーロ』編集長に就任。低迷していた同誌部数を5倍に伸ばしたが、95年「ナチガス室はなかった」の記事が問題となり辞任、1年後に退社。以後『uno!』『メンズウォーカー』『編集会議』などの編集長を歴任。2004年11月より『WiLL』編集長。今回、飛鳥新社に編集部員全員「電撃移籍」。編集長として月刊『HANADA』今月4月26日発売!テレビやラジオのコメンテーターとしても活躍。産経新聞コラム「週刊誌ウォッチング」、夕刊フジコラム「天下の暴論」はファンも多い。好きなものは猫とコスモス。

●康芳夫(こう・よしお)
1937年東京生まれ。国際暗黒プロデューサー、虚業家、家畜人ヤプー全権代理人、全地球を睥睨するスフィンクス。4月よりMBS、TBSで放送される松田翔太主演の連続ドラマ「ディアスポリス 異邦警察」(TBS→12日より毎週放送。MBS→17日より毎週放送)、熊切和嘉監督映画「ディアスポリス 異邦警察」にも出演!稀代の怪優迷優に乞うご期待。
ディアスポリス公式サイト=http://www.dias-police.jp/
公式ツイッター=@kyojinkouyoshio
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Modern Freaks Inc.代表 地下編集者という名の荒野に棄てられた人間賛歌蒐集業。『Black Calendar』管理人 『下ー1グランプリ』『デスカルチャーサミット』『ヤリマン甲子園/ヤリマン五輪』主宰 『ネットで噂のヤバイニュース超真相』企画・監督 劇映画『YARIMAN HUNTER』準備中! 
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