秋葉原通り魔事件犯人の作品も…! 日本の死刑囚の絵画展開催者に聞く「絵の特徴や制作環境」
2016.04.28 19:00
伊藤和史『にんげん』
――死刑制度自体が、日常とはかけ離れたところにある感じがします。
櫛野「そうですね。死刑制度の是非はともかく、死刑囚は僕らがいる世界には一般的にはいないことにされている人たちです。有名な事件を起こした方もいて、逮捕されるまではマスコミが過剰に報道するんですが、逮捕されて死刑判決が下ってからは誰もその後を追っかけようとはしてない。彼らは、この世の中とは切り離され、社会とは切断された状況に置かれている人たちなんです」
――スイスにある美術館「アール・ブリュット・コレクション」にも行かれています。そこでも死刑囚の作品を観られたということですがどうでしたか?
櫛野「海外では、アール・ブリュットとか、アウトサイダー・アートとかいわれる範疇に犯罪者の作品も入ってくるんです。椹木野衣さんは著書『アウトサイダー・アート入門』で、そういう外道といわれるような人達も取り上げています。日本では、2020年のパラリンピックに向けて、障害のある方が描いた社会的に受け入れられやすい作品がアウトサイダー・アートとして紹介され、日本的に解釈されています。それだと、本来のアウトサイダー・アートの半面しか見ることができません。だから、僕はあえて、そうじゃない部分、社会の動きとは逆の部分を紹介していきたい。社会から排除された人たちの表現をあえて見せることが大切なんじゃないかなと思うんですよね」
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