「現場は“緑色のUFO”多発空域」現役パイロットも証言、エジプト航空MS804便UFO撃墜説とは?

■エジプトとフランスの調査チームがなぜか対立

 現在、MS804便のフライトレコーダーの回収に向けて捜索が続けられているのだが、事故調査活動は思わぬ事態に発展しているようだ。

 MS804便はフランス・パリのシャルル・ド・ゴール空港を発ち、エジプト・カイロ空港へ向かう路線だったのだが、フランス側の分析によって、離陸前の18日に同機の煙検知器が3回にわたり警報を鳴らしていたことが判明したという。機内のトイレと、電気系統のコード類などが集約する床下部分に設置された煙検知器が作動したということだが、なぜかエジプト航空側はこのフランス側の指摘を否定。謎が深まるこの事件の調査において、エジプトとフランスの調査チームの発表に食い違いが生じる事態となっているのだ。

 MS804便の一件についてフランス側はあらゆる可能性を検討している一方、エジプト側はあくまでもテロの可能性が濃厚であるという立場で、両者間に横たわる見解の相違が浮き彫りになっているようだ。

 世界最新鋭の地対空ミサイルなどは、距離約32km、高度2万2000mまでの航空機を射程内に収めることが可能であるといわれている。旅客機など、いとも簡単に撃ち落せるのだ。それほどの性能であっても、より確実に命中させるために2~4発を同時に発射して機体を追尾させることもあるという。トルコ航空のパイロットが目撃した“未確認飛行物体”が2つであったことは、“対空ミサイル説”を後押しするものになるかもしれない。ただし、19日午後11時30分の“未確認飛行物体”目撃後は、航空機の墜落が報告されていないわけだが……。

 ともあれ、まだまだ捜索は始まったばかりである。今や迷宮入りが濃厚になってきたMH370便の件ともども、真相究明の有力な手がかりが見つかることを期待したい。
(文=仲田しんじ)


参考:「Daily Mail」、「Hurriyet Daily News」、「The Week」、ほか

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
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