VR瞑想で仏陀と一体化、瞬時にトランス状態へ! “悟りの法”も新時代に突入!
「まず一口に瞑想と言っても上座部仏教で実践されているヴィッパサナー瞑想からイスラム教メヴレヴィー教団の旋回舞踊まで方法は様々です。しかし、日常的不安や実存的不安から解放され、自己と他者の平和を願うという目的はおおむね共有されています。仏教にも『八万四千の法門』という言葉があるように、目的が正しく設定されれば、真理にいたる方法は修行者に合わせて選ばれるべきだと考えられています」
「禅仏教の座禅は、『無念無想』とよく言われるように、身体の感覚から日常的意識まで落ち着かせる瞑想法です。そういう意味では、VRの映像は修行を邪魔しかねません。しかし、同じ仏教でも密教系では映像イメージが用いられます。そもそも密教の曼荼羅は仏の世界を可視化したものですから、密教と映像の親和性はもともと高いといえます。瞑想法に関しても、真言密教に『阿字観』というものがあります。これは梵字の「ア」を見つめながら、そこに意識を集中していく瞑想で、これもまたVRを利用すれば新しい瞑想の展開が発見されるかもしれません」
■VRはトランス「超人」を生み出す
つまり、密教系の仏教では悟りの境地を可視化したイメージとして伝える伝統があるため、VRは瞑想に最適だという。音楽や映像により心を落ちつかせたり、イメージを膨らませることは、とくに瞑想に集中することが難しい初心者には効果的とのことであるが、熟練の瞑想修行者にとってもVRは有用なのだろうか?
「おおいに役立つと思います。瞑想中に色や光の洪水を経験することがありますが、そのようなトランス状態では、脳内のニューロンが通常では考えられないほど活発になり、脳そのものを物理的に変えてしまうことが分かっています。実際に情動に関係する前頭前皮質の体積が常人の倍ほどに発達した瞑想修行者も何人も存在しています。VRを使用して、このようなトランス状態を引き起こせば、多くの『超人』を生み出すことさえ可能かもしれませんね」
「Cubicle Ninja」社のVRは、今のところ4つの環境しか提供していないが、もし瞑想の中で体験されるイメージが再現できるなら、人類の脳が進化する可能性さえあるという。しかし、こういった瞑想には危険が伴うため、初心者は避けるべきとのこと。また、強烈なイメージは洗脳の道具として使われる可能性もあるため、取り扱いには細心の注意が必要だ。
修行者から見ればまだまだ改善の余地があるメディテーションVRであるが、今後もしかしたら新しい瞑想ツールとして活躍する日が来るかもしれない。少なくとも、時間がない現代人にとってはひと時のやすらぎを得る手段として重宝されていくのではないだろうか。
(編集部)
参考:「Guided Meditation VR公式」、「VR Focus」、ほか
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