リオ五輪プールには速く泳げる「有利なレーン」が存在した!66%のメダリストが5~8レーンで泳いでいたことが判明
■不公平レースは過去にもあった
このことについて筆者のバリー・レブジン氏は、「データから強く示唆されているのは、プールの構造が不公平な競技環境を作り出しているということです」と、レーンによるタイムの差は無視できないものだと警鐘を鳴らしている。また、米インディアナ大学のジョエル・ステイジャー博士も、レブジン氏と同様の結論に達しており、「これは大問題です。ひどいものです」と事態の重大さを強調している。
このようなレーンによる有利・不利の差は、一方向に向かって泳ぐ50mで顕著にみられるが、中長距離のレースでも同様の現象は起きているという。だが、50m以上のレースでは発生した水流が相殺されるため、問題になるほどの差は生じないそうだ。
ところで、不公平なレースは今回のリオ五輪が初めてではないらしい。2013年バルセロナで開催された世界選手権においても、ステイジャー博士はレーンによってタイムに差が出ることに気づいていたそうだ。リオ五輪とバルセロナ世界水泳選手権に共通している点があるのだろうか? 実は両大会とも「ミルタ・プールズ」社の仮設プールを使用していたのだ。しかし、同社の社長トレヴァー・ティファニー氏は、「もし水流が起きているとしたら、我々はそれに気づいてプールを改善していただろう。だが、そのような事実を示すデータはなかった」と疑惑を真っ向から否認するコメントを残している。
詳しい原因はまだ分かっていないそうだが、レースの公平さを期すためにも今後詳細な調査は必須だろう。もしプールの構造上の問題が発覚した場合、キャンベル選手のように不利なレーンで泳ぎ僅差でメダルを逃した選手らが、レースの無効を請求するなど何かしらのアクションを起こすことも考えられる。大会終了後もリオ五輪絡みのニュースは続きそうだ。
(編集部)
参考:「Daily Mail」、「The Wall Street Journal」、「SwimSwam」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊リオ五輪プールには速く泳げる「有利なレーン」が存在した!66%のメダリストが5~8レーンで泳いでいたことが判明のページです。プール、リオ五輪、50m自由形、ケイト・キャンベル、競泳などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで