スリップノット・クラウンと行く樹海旅——世界的ヘヴィメタバンドのリーダーが見つけた“白い紙”の謎とは…?
僕が初めて樹海に行ったのは、もう17〜18年も昔になる。
樹海には、あれから30回以上は足を運んでいる。死体は4体見つけて、自殺しようとしているお婆さん姉妹を助けたこともあった。
樹海は、サブカル雑誌でも一般誌でも記事にしやすいのだ。
今年は、「週刊女性」(主婦と生活社)にて樹海記事を掲載してもらったのだが、それが後日、ネットニュースにもなった。そのネット記事を見た、とある事務所からこんなメールが来た。
『SlipknotのCLOWNというメンバーがプロモーション来日予定となっております。来日の際にCLOWNが「樹海に行ってみたい」と申しておりまして……』
海外アーティストを樹海に案内してくれませんか? という依頼だった。つまり、樹海シェルパである。とりあえず、2つ返事でOKした。
とはいえ、僕は海外アーティストに疎く、あまりピンと来ていなかったので、洋楽が好きな編集に聞いてみると、「スリップノット!? まじ!! すげえ!!」とすごく興奮したので、「おお、そんな大物なのかい……」と、そこでやっと思ったくらいだ。
取材当日、待ち合わせ場所に指定された六本木のホテルに到着すると、スタッフと、取材の雑誌記者、カメラマンがすでにいた。しばらくして、とても大柄な外人さんがやってきた。Shawn “Clown” Crahan(ショーン・クラウン・クラハン)。スリップノットのパーカッション・コーラス担当であり、リーダーだという。ステージでは赤鼻のピエロマスクでパフォーマンスしているのだとか。
挨拶したが、英語が話せないので特にコミュニケーションは取れない。
移動時間になり車に乗り込んだのだが、通訳の人が遅刻をしていたため特に話もできず、気まず〜い雰囲気で樹海まで進んだ。
その日は、かなり強く雨が降っていた。普段なら中止にするのだけど、今回はスケジュールがあるから仕方がない。現地でようやく通訳さんが合流し、挨拶をした。
「この人がガイドしてくれる人です」と紹介されると、クラウンさんは「オー!! センセー!!」と言って握手を求めてきた(ここでようやく僕がガイド役だと気付いたらしい)。
クラウンさんに先生と呼ばれるのはよいのだが、それからはほかのスタッフも僕のことを「センセー センセー」と呼び、なんとなく馬鹿にされているような気持ちになった(いや、馬鹿にしていたに違いない)。
雨の樹海を歩き、富士風穴に向かう。
クラウンさんは樹海にかなり憧れがあったらしく、生き生きと樹海を歩いているが、日本人スタッフたちは“不安”&“めんどくさい”というのが表情に現れている。まあ、日本人ならばほとんどの人が、雨の日に樹海を歩きたくはないだろう。
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