鳥取の大地震は完全に予測されていた! 動物の異変、地殻変動、謎の虹、体感… 前兆現象のオンパレード!!

■村井俊治氏の予測も的中

 東京大学名誉教授の村井俊治氏らが立ち上げた会社「地震科学探査機構(JESEA)」が行う地震予知については、過去の記事でも何度か紹介した。これは、全国各地の電子基準点で起きる地殻変動を計測することで地震を予測する試みだ。JESEAが有料サービスとして毎週配信するメールマガジン(2016年7月6日号)では、鳥取県・島根県周辺エリアを、震度5以上の地震が発生する可能性が極めて高い「レベル4」に指定していた。

 ところで、鳥取地震の直前に配信されたメールマガジン(10月19日号)では、鳥取県・島根県周辺のエリアを「完全に静謐」としていた。しかし、実は過去の例に照らし合わせると、前兆現象の後にそれが静謐となり、それから大地震へとつながるパターンが見られるという。

 村井氏の研究について、筆者は2年前から注目していたが、いまだに「予測範囲が広すぎる」とか「電子基準点のノイズを拾っているだけだ」といった批判が聞かれる。だが、今回のようにピンポイントで予測が的中することが重なれば、評価は高まっていくのではないだろうか。

■西日本の日本海側を警戒していた

 これら数々の前兆現象を踏まえ、筆者は再三にわたり自らのブログで、西日本の日本海側に警戒するよう促していた。ここで紹介したすべての現象が鳥取県中部地震の前兆だったと確言こそできないものの、無視することも賢明ではないと考えたのだ。

 一般的に、海溝型地震と比べて内陸地震(直下型地震)は前兆現象が少なく、それだけ地震予知が難しいとされている。それでも、これだけ多くの不思議な現象が起きていたのだから「地震予知は不可能」と諦めるのではなく、前向きに調査を続けることでさらなる可能性が開けてくるのではないだろうか。

 ちなみに、村井氏のJESEAが10月26日に発行したメールマガジン最新号では、「震度5以上の地震の可能性が極めて高く、緊急性がある」という意味の「レベル5」の状態が長期間続いている地域として、房総半島南部・神奈川県南部・伊豆諸島が挙げられている。これは鳥取・島根エリアを上回るレベルの警告であるため、今後も警戒が必要だろう。


百瀬直也(ももせ・なおや)
超常現象研究家、地震前兆研究家、ライター。25年のソフトウエア開発歴を生かしIT技術やデータ重視の調査研究が得意。ブログ:『探求三昧』、『防災三昧』、Web:『沙龍家』、Twitter:@noya_momose

※百瀬氏が執筆したコンビニムック『2016予言 驚異のシナリオ』(ダイアプレス)、大好評発売中!


参考:「読売新聞」、ほか

超常現象研究家、地震前兆研究家、ライター。25年のソフトウエア開発歴を生かしIT技術やデータ重視の調査研究が得意。
Webサイト:百幸.com
ブログ:『探求三昧』
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Twitter: @noya_momose

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