2015年初頭までに日本を巨大地震が襲う!? 村井名誉教授が指摘する「4つの警戒ゾーン」! 3.11以来の危機か?

 東京大学名誉教授の村井俊治氏といえば、これまでに多くの地震を予測・的中させてきた、地震予知の分野で現在もっとも注目されている人物の一人だ。

 村井氏が注目を集めるきっかけとなったのは、昨年秋に、「今年12月から来年3月頃の間に南海トラフでの大地震が起こる可能性が高い」と警告し、まるでそれに合致するかのような地震が、今年3月14日に四国西方の伊予灘で発生(最大震度5強、M6.2)したことだった。震源こそ南海トラフではなかったものの、「場所はぴったり的中はしていませんがほぼ当たっています」と、自身のツイッター(@sh1939murai)上で述べている。

 その村井氏が今度は、“来年初頭までに日本を大地震が襲う”と予測しているのだ。今回はこの予測について詳説するとともに、的中の可能性も検討することにしたい。


■村井氏を突き動かす、“ある悔悟”

 まず本題に入る前に、氏の情熱の背景にあるものを共有しておきたい。そもそも、測量学の分野における世界的権威である村井氏が、なぜ門外漢であるはずの地震予測を行うようになったのだろうか。

gsi.jpg電子基準点「国土地理院」より

 日本には国土地理院が構築した全国1,300カ所の「電子基準点」が存在し、地殻変動を24時間監視している。これだけ緻密なGPS網が国土をカバーする国は他にない。測量学を専門とする村井氏はそこに着目し、「電子基準点」を地震予知にも利用できないかと考えたのだ。そこで氏は、2000年~2007年に起きたM6以上の地震162件を詳しく解析してみた。すると、その全てのケースで、数日前から数カ月前の範囲で「前兆現象」が見られた。ここでいう前兆現象とは、電子基準点の位置の微小な変動であり、具体的には1週間単位の短期間で基準点にどれだけ上下動があったかを調査し、4センチ以上の場合に「警戒ライン」とするものである。村井氏はこの地震予測方法を、共同研究者の荒木春視工学博士とともに「地震・火山噴火予知方法」として特許出願し、認定されている。

 そして2010年後半、自身の確立したこの手法により、村井氏はかつてないほど顕著な変動を観測したものの、それを単なる「データのエラー」と判断してしまった。しかし、実はそれこそが翌年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(M9.0)の前兆現象だったのだ。

 多大な犠牲者を出した未曾有の大災害の前兆を捉えていたにもかかわらず、警告を発することができなかったことについて、村井氏は「科学者として悔悟の念が大きいです」(フジテレビ系『Mrサンデー』、2014年5月18日)と回顧している。この出来事を契機に村井氏は一念発起し、政府から許可を得た上で「地震科学探査機構」(JESEA)という会社を立ち上げ、自ら顧問に就任。以来、月々210円の有料メールマガジン『週刊MEGA地震予測』(まぐまぐ)を毎週発行して、地震予測情報を公開し続けている。

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