ボスニアの森で“人工的な”球体巨石が発見される! 失われた超古代ピラミッド文明の遺物か!?
■人工物か? 自然の造形物か?
興味深いことに、同じ球状石は地球を半周した南米コスタリカでも見つかっている。直径2メートル以上の巨大なものから小さなものまで人工的に作られたものが何百も発見されており、西暦300~800年頃に栄えたディキス石器文化によるものとの説が有力だが、目的や用途はいまだ不明である。
コスタリカでは複数破壊されているものがあるが、ボスニアでも石の内部に宝が隠されているのではないかと思い込んだ心ない人たちによって粉々にされてしまったものがあるそうだ。はたしてコスタリカとボスニアの巨石に関連性はあるのだろうか。
しかし残念ながら、世間的にはピラミッド群ともども石=古代文明の人工物という解釈は非常に懐疑的に見られているらしい。地質学者、考古学者などの専門家たちは、発見されたピラミッド群は「Flatirons」と呼ばれる自然によって形作られた地質学的な現象であるとし、「人工的な形跡はない」と真っ向から否定。ピラミッド説を支持するボスニア当局を、観光資源として客を呼びこむ目的で「疑うことを知らぬ大衆に悪質な捏造を押し付けている」と批判する。
巨大球状石についても、英マンチェスター大学で地球環境科学を担当するマンディ・エドワーズ博士らが「石の粒子が溜まった所に天然鉱物のセメントが混じった雨水が流れ込み、時間をかけて結合した」極めて自然なプロセスを経てできたものだと主張している。
いったいどちらが本当なのか、意見が真っ二つに割れているというこれらの発見。将来、決着が着く日は来るのだろうか? 今後の展開が楽しみである。
(文=Maria Rosa.S)
参考:「Telegraph」、「Ancient Code」、ほか
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