フジHDのウソが次々発覚! “フジ株主総会裁判”での、部長の証言でヤラセが明らかに!

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フジHDのウソが次々発覚! フジ株主総会裁判での、部長の証言でヤラセが明らかに!の画像1株主総会の様子

 社員株主による株主総会のリハーサルは、業務時間内に行われた。そう証言したのは、フジ・メディア・ホールディングス(フジHD)株主総会で、ヤラセ質問をした、フジテレビ(フジHD全額出資子会社)のデジタルマーケティング部長本人である。

社員株主は業務とは関係なく、本人の意思で株主総会に出席したという、これまでのフジHDの主張は、法廷の場で覆されたのだ。

 フジHDの株主である松沢弘氏と山口三尊氏は、ヤラセ社員株主の質問があまりにも多く、一般株主の質問の機会が奪われていることなどから、フジHDを相手取り、2014年と2015年の株主総会の決議取消を求める訴訟を、東京地裁で行っている。

 証人として出廷したデジタルマーケティング部長と、事務局として株主総会を取り仕切っていたフジHD総務部長(フジテレビ総務部長を兼務)の口から、株主総会の実態が明らかになったのは、11月17日(木)に東京地裁で開かれた、2015年フジHD株主総会決議取消裁判でのことである。

 最初に証言台に座ったのは、デジタルマーケティング部長。フジHD弁護人の質問にも、2015年の株主総会のリハーサルに2回参加したことを認めた。フジテレビには部長が100名ほどいるので、「会社幹部と呼ばれることには違和感があります」と答える。

 法廷では氏名も明かされたが、ここではデジ部長と呼ぶことにしよう。

■デジタルマーケティング部長の証言

原告の代理人である萩尾健太弁護士の質問に、デジ部長は会社からの案内によって1995年に株主となり、2010年、2011年、2013年、2014年、2015年の株主総会に参加していると答えた。だが部長は、最初に何株買ったのかも、今、何株持っているのかも知らないという。こんな投資家も、広い世の中にはいるのだろうか。

社員株主は休暇を取り、自由意思で株主総会に出席しているというのが、フジHDの主張。リハーサルについてはどうだったのか、萩尾弁護士は問うた。

「休暇届は出しておりません」とデジ部長は答えた。

リハーサルが行われたのは、2015年の6月16日(火)と6月24日(水)であったと言われている。

「平日であったことは間違いありません」とデジ部長。

 リハーサルに向けて1時間ほどの打ち合わせが行われたが、それも業務時間内であったことも認めた。

 総務局の担当者から参加の要請があったとのことだが、それはどのように伝えられたのか?

「会社の内線電話だったと記憶しています」

 リハーサルの議長は誰だったのか?

「日枝会長です」

言うまでもなく、フジHDとフジテレビの代表取締役会長であり、株主総会で議長を務める日枝久その人である。

デジ部長が株主総会で質問したのは、放送をインターネットで配信することについてだった。自身の業務に関わることであり社内で意見を交わせばいいと思われるが、なぜ株主総会で質問したのか?

「社内で意見が分かれていたので、会社の公式の方針を知りたかった」

 それこそ、社内でやるべきだろう。

 次に証言台に座ったのは、事務局として株主総会の進行を取り仕切っていたフジHD総務部長だ。フジテレビの総務部長も兼務している。彼のことは、総務部長と呼ぶことにする。

フジHD弁護人の質問に、リハーサルを2回行ったことを認め、フジHDの中核子会社である株式会社フジテレビの社員株主に

「指示や命令はしておりません」としながらも、株主総会のリハーサルと総会本番出席や、会社側が用意した「やらせ質問」への協力を求めたことは認めた。

 2015年の株主総会では、まだ質問しようとする多くの一般株主の手が上がっているにも関わらず、「議論は尽くされたと思いますので、採決に移るべきではないでしょうか」との動議が出され、会場からの拍手で採用され、質疑が打ち切られた。
 動議を出したのがフジテレビのOBであることをいつ知ったのかと、フジHD弁護人は質した。

「総会が終了した後であります」と総務部長は答えた。

 萩尾弁護士が、リハーサルの依頼は何名ほどにしたのか問うた。

「出席の依頼は100名弱くらいです」と総務部長。

「リハーサルに実際に参加したのは5~60名ほど」というから、それが本当なら、都合がつかないなどの理由で断った社員株主もいたのかもしれない。命令や指示ではなかったことにはなるが、問題はそこにあるのではない。

 リハーサルに向けた打ち合わせはどこで行われたのか、萩尾弁護士は質した。

「私どもの管轄の会議室です」

 フジHD社内の会議室という意味だ。

 リハーサルの際に、松沢氏や山口氏の役も立てたのか、萩尾弁護士は問うた。

「株主提案の補足説明も練習するので、(株主提案をした)松沢さんの役もありました」

 これまでフジHDはリハーサルをしていることを認めていたが、今回、その目的が明確に議事進行の予行演習であったことが明かされた。

打ち切り動議が出た時に質問の挙手をしていたのは3名であると、会場に配置された事務局員の報告で把握したと、総務部長は言う。しかし、総務部長の後に行われた山口氏の証言では、その時点で、「合計十数人は挙手していた」という。

 萩尾弁護士が、「2014年の総会で会社側が開示した会場を撮影したビデオでは、日枝議長による質疑打切り時に、まだ6人もの株主が挙手していたが」と、たたみかけると「ビデオを見たが、手を上げているといえば、上げているのかもしれない」と、総務部長は歯切れ悪く答えた。

 フジテレビには「旧友会」というOB会があり、懇親会の受付を総務部で行っていることも明らかになった。質疑打切り動議を出したOB株主も「旧友会に入っているのではないか」と、総務部長は認めた。そのOB株主とフジテレビの関係は、「旧友会」などを通じて続いていたわけだ。

「日枝会長自身にしか分からないことですから……」

 総会での社員株主指名の際に、日枝議長が見ていた資料などについて、そう答える総務部長に対して、追加尋問に立った山口氏はこう突きつけた。

「それならば、日枝会長に証人に来てもらうしかないですね」。

 だが、この日、裁判長は結審を宣言し、来年の2月23日午後1時15分に東京地裁706号法廷で判決が出されることになった。これに先行する2014年の株主総会決議取り消し訴訟は、同じ706号法廷で来る12月15日午後3時に判決が下される。
(文=深笛義也)

■深笛義也(ふかぶえ・よしなり)
1959年東京生まれ。横浜市内で育つ。18歳から29歳まで革命運動に明け暮れ、30代でライターになる。書籍には『エロか?革命か?それが問題だ!』『女性死刑囚』『労働貴族』(すべて鹿砦社)がある。ほか、著書はコチラ

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