重力が存在しない場所「ハドソン湾」の謎が遂に解明される! 40年間科学者を悩ませ続けた反重力場とは?=カナダ
■「マントル対流」が重力を歪めていた
米「ハーバード・スミソニアン天体物理学センター」の物理学者らが、NASA(アメリカ航空宇宙局)とDLR(ドイツ航空宇宙センター)が共同で打ち上げた、重力場観測用人工衛星「GRACE」の詳細な観測データ(2002年4月~2006年6月)を調査したところ、ローレンタイド氷床がハドソン湾の重力場に与える影響は全体の25~45%に過ぎず、残りの55~75%を占める大きな要因はハドソン湾地下の“マントル対流”にあることが判明したという。
地表から160km地下を流れる灼熱のマグマが対流を引き起こし、大陸プレートを引き下げることで、その部分の質量が減少し、同時に重力も弱めているそうだ。
この他にも、巨大隕石がハドソン湾内部に巨大な空洞をつくったことが主要な原因とする「隕石説」や、「異次元ポータル説」など諸説あるが、とりあえずのところ科学的な原因究明はここまでとなりそうだ。
特異な重力異常に目をつけ、お手軽ダイエット目論む人々がハドソン湾に殺到することもあるそうだが、実は重力に変化が見られる場所は世界中に点在している。
重力は基本的に、質量に比例する。質量が大きければ重力も強くなり、質量が弱ければ質量も弱くなる。そのため、山岳地域や岩が多い場所などは、標準重力(9.8m/s2)よりも重力の影響が強くなる。また、遠心力の影響を大きく受ける赤道付近などは重力が弱くなるため、日本国内で最も重力が弱い場所は、赤道に最も近い沖ノ鳥島だといわれている。
(編集部)
参考:「Express」、「HOWSTUFFWORKS」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊重力が存在しない場所「ハドソン湾」の謎が遂に解明される! 40年間科学者を悩ませ続けた反重力場とは?=カナダのページです。重力、地殻、マントル、ハドソン湾、ローレンタイド氷床などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで