トラピスト1「地球外生命体を発見しても、接触は試みるな」ホーキング博士らが“人類滅亡・侵略”を危惧

■地球外生命体との接触肯定派

トラピスト1「地球外生命体を発見しても、接触は試みるな」ホーキング博士らが人類滅亡・侵略を危惧の画像3セス・ショスタック博士「Daily Mail」より引用

●セス・ショスタック博士(SETI)

 地球外生命体とのコンタクトを積極的に推し進める「地球外知的生命体探査(SETI)」の責任者を務めるセス・ショスタック博士は、「我々が太陽系を超えて資源を持つ知的生命体を精力的に探査するのは“義務”である」と語る、先進的なコンタクト推進論者だ。

 博士によると、すでに地球から大量の電波が宇宙に漏出しているため、進んだ文明を持つ知的生命体はすでに人類の存在に気付いているはずであり、本格的な対話を始める必要があるという。


●ダグラス・ヴァコーシュ氏(METI)

「地球外知性へのメッセージ(METI)」を率いるダグラス・ヴァコーシュ氏も、「我々人類の存在を知らせなければ、新しいテクノロジーを手に入れる機会を失うことになる上、友好的でないエイリアンから身を守る術も学べない」と語り、積極的にコンタクトを試みることで、人類に多大なる恩恵があると確信しているという。

●ユーリ・ミルナー氏

 ロシア人富豪ユーリ・ミルナー氏は、地球外生命体とのコンタクトを目指す博愛主義団体を設立、送信するメッセージの内容、送信方法のアイデアを世界中から募っている。計画は来年に実施される見通しだ。

 だが、ミルナー氏の計画を待つまでもなく、地球外にメッセージを送る試みはNASAがこれまでに何度も行ってきた。たとえば、2008年にThe Beatlesの楽曲「Across the Universe」を北極星ポラリスに向けて放送し、ウクライナの宇宙機関と共同で、画像やメッセージをハビタブルゾーン(生命居住可能領域)に存在する「グリーゼ581」に向けて送っている。最近では、昨年10月、「欧州宇宙機関」も3775ものメッセージを北極星ポラリスに送信している。

 如何だっただろうか? 肯定派と反対派、どちらの意見により説得力を感じただろうか? 今回、複数の「ハビタブル惑星」が発見されたことで地球外生命体が存在する可能性がグッと高まった。“その時”が来てしまった時、彼らに対してどのような態度を取るかで全人類の運命が大きく変わることだろう。

 今年5月に日本で公開予定のアメリカ映画『メッセージ(Arrival)』では、地球を訪れた異星人と人間が対話を試みるというストーリーが展開されているが、これだけが唯一の選択肢ではないことは覚えておきたい。
(編集部)


参考:「NBC News」、「Daily Mail」、ほか

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