AIに「人の顔」を描かせたら超絶ホラーな絵が完成! “人工知能が見ている世界”が悪夢だったことが判明!
少し前にAI(人工知能)が執筆した小説が文学賞の一次選考を通過して話題になったが、AIが描く絵画のほうもなかなか凄いことになっているようだ。
■AIによるキモくて恐い人物像
オランダ公共放送(NPO)のRadio 1が開発し、先ごろ公開したオンライン神経ネットワークの「Pix2Pix」は、人の顔の簡単なスケッチ画を入力すると、そのスケッチを元にリアルな人間の顔に仕上げてくれる画像作成AIだ。そしてこのAIが描くこの絵がなかなかホラーだと話題になっている。
絵心のある人によってある程度細部も描かれたスケッチであれば、確かにリアリティのある写真のような人物の顔に仕上げてくれるのだが、“へのへのもへじ”ふうの大雑把なスケッチを入力してしまうと、なんともホラーでキモくて、恐ろしくもある顔が出現するのだ。
このPix2Pixの作画能力は、GAN(Generative Adversarial Network)という技術からもたらされている。GANは本来、問題解決を図るために開発され、検知した画像がどの程度本物に近いのかを判断し、もし本物とかけ離れていた場合には修正を施して本物に近づけていく作業を行うアルゴリズムである。
従って適当に入力した“へのへのもへじ”のような線画でも、それに忠実に肉付けを施してリアルな顔に再現しようとするために、あり得ない顔でありながらどこかしらリアリティがあり、その分キモくてホラーな顔が作成されるのだ。
■Deep Dreamにテレビ番組を見せたら……
Googleが開発した画像認識AIである「Deep Dream」もますます不気味な“悪夢”を見ているようだ。
たとえば、アメリカの人気画家であるボブ・ロスが出演していたかつてのテレビ番組「ボブの絵画教室」(The Joy of Painting)をDeep Dreamに観賞させてみると、なかなかとんでもない映像として認識していることがわかりこれも話題になっている。
そもそも、キャンバスの前に立っている画家のボブ・ロス氏の顔がキツネザルのようなアニマル顔になっており、身体やパレットやキャンバスの各所から動物の顔が出たり消えたりしている。ロボット開発の専門家でアーティストでもあるアレクサンダー・レーベン氏はこうした映像は“デジタルドラッグ”によるLSD幻覚だと説明している。
そもそもDeepDreamは、画像認識AIが物事をどのように見ているのかを可視化するために開発されたのだが、その奇妙で異様な映像たるや“悪夢”だとして発表当時から話題になっていた。その間にも学習を重ねているDeepDreamは、今やテレビ番組を見せればリアルタイムでこれほどの“アート作品”を作り上げるまでに成長しているのである。
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