金川一の作品/免田町主婦殺害事件
死刑囚は四畳弱の独居房で、24時間監視され、起床、食事、就寝まですべてが管理されている。運動は週2~3回30分、入浴は週2~3回15分程度。独居房では座っていることが義務づけられ、受刑者と違って刑務作業もない。死刑囚同士を含め、他人との会話は禁止され、面会できる相手も限られている。死刑執行がいつになるかは事前に本人に告げられることはなく、ある朝突然言い渡されると、その約1時間後には死刑執行される。“その朝”の到来を待つだけの日々、そんな極限的な状態に置かれたところから今回展示されているような作品が生まれているのである。
「選考委員にきついことを言われてもいろいろと工夫をして応募を続けてくれています。作品応募を生きる支えにして、絵を描きながら処刑されてしまった人もいますが、描くだけでなく見てもらうことが大切なんです。だから、今回のような展示をしてくれることは、死刑囚にとっても、その表現を支えてきた私たち基金の運営会メンバーにとっても、大変ありがたいことなんです」と深田氏。