アーサー王伝説の剣「エクスカリバー」を7歳少女が発見! 誰も知らない「エクスカリバー」の真実を徹底解説!
「エクスカリバー」と言えば、日本においてもゲーム、アニメ、漫画など、様々な創作作品に登場している、非常に知名度の高い伝説の剣です。たとえ元ネタとなるアーサー王物語を知らなくとも、エクスカリバーという剣の名前と共に、エクスカリバーが伝説の剣、あるいは単に強い剣、ということぐらいはご存知でしょう。
つい先日のことです。英紙「Daily Mail」(9月3日付)などが、「イングランド北部はヨークシャー地方にて、マチルダ・ジョーンズという7歳の女の子が、アーサー王の剣”エクスカリバー”が投げ入れられた、という伝承の残る湖”ドーズマリープール”で、エクスカリバーと思しき大きな剣を発見した」というニュースを報じました。
マチルダちゃんの父ポールさんによれば「マチルダちゃんはこの日、水遊びに行くことを求めた」「剣は湖底に平らに横たわっていた」「剣を発見する数時間前、ポールさんはマチルダ姉妹にアーサー王の物語を話していた」とのことで、偶然にしては出来過ぎの、ロマンチックな大発見と言えるでしょう。
ただしこの記事は、ポールさんの「剣はそれほど古いものには見えず、おそらく30年ほど前の、映画か何かの小道具に使われた物だろう」というコメントで締められており、実はマチルダちゃんが発見した剣もまた少なくともエクスカリバーではない、と言い切れるものなのです。
余談となりますが、ドーズマリープールだけではなく、スリン・オグウェン湖など「エクスカリバーが投げ込まれた」とされる湖は複数存在しています。
■マチルダちゃんの発見した「エクスカリバー」の正体
マチルダちゃんの発見した剣は長さ約4フィート(約120cm)、13~17世紀のドイツで使われていた両手剣「ツヴァイハンダー(英語圏ではグレートソードとも)」です。この剣は「歩兵が全身鎧に身を包んだ騎士に対して有効打を与える」ことを目的に作られたもので、剣身の根本部分に「リカッソ」と呼ばれる、刃のない素手で掴める部分があるのが特徴です。
このリカッソがあることで、ツヴァイハンダーは柄のみを握って振り回す、重さと遠心力による強烈な斬撃のみならず、柄とリカッソを掴んで取り回しやすくした状態でも戦えるという、非常に便利な武器となっているのです。
日本の武器で例えるならば、長く重い大太刀と取り回しやすい薙刀(なぎなた)を組み合わせた「長巻(ながまき)」に近いもので、かつ大太刀と薙刀の利点を取り込んだ剣、と言えるでしょう。
さて、アーサー王のモデルと考えられている人物は5~6世紀、ブリテン島(現在のイギリス)を侵略者から守るために戦った戦士たちの指揮官であり、マチルダちゃんの発見した剣は残念ながら時代と地域が一致しません。
ただし「アーサー王物語が花開いた12世紀より後の時代、物語の愛好家によって沈められた剣」という可能性は残されているでしょう。
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2024.10.02 20:00心霊アーサー王伝説の剣「エクスカリバー」を7歳少女が発見! 誰も知らない「エクスカリバー」の真実を徹底解説!のページです。たけしな竜美、アーサー王、エクスカリバー、武器紹介シリーズなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで