秘密結社、ロスチャイルド、トランプ…陰謀論研究の先駆け・海野弘インタビュー「陰謀論には2つの法則」「東京五輪まで混乱か」

秘密結社、ロスチャイルド、トランプ…陰謀論研究の先駆け・海野弘インタビュー「陰謀論には2つの法則」「東京五輪まで混乱か」の画像5画像は、http://news.sky.comより引用

――おっしゃる通りですね。ではトランプ誕生後の世界をどう見ていますか?

海野 僕はここのところ、歴史を100年単位で考えるようになっています。今から100年前、つまり1910年代を考えると、1914年に第1次世界大戦が起こって、19世紀という世界が完全に崩壊したんですね。それまでは微調整したりして19世紀を引きずってきたんですけど、1910年代でガラッと変わってしまった。19世紀は近代ができて、産業革命があり、1851年にロンドンで第1回万博が開催され、ヨーロッパが世界を発見した時代でした。それで、非常に繁栄したんです。だから19世紀末から第1次世界大戦勃発までの華やかな時代を「ベルエポック」と呼んだりします。しかし1910年代を経てどんどん変わっていって、戦争の時代に入っていくわけですね。そのように最初の10年ぐらいは前世紀の空気のままで何となく過ぎちゃう。10年代ぐらいからそれでは通用しなくなるんですね。そう考えると2010年代も似ているのではないか。「2000年問題」(西暦2000年にコンピューターが誤作動を起こす可能性があると騒動になった事件)なんてものがあったけれど、2000年代になっても20世紀的なものは続いていた。しかし、オバマという良心的な大統領がいた時代が終わりを告げて、混沌とした時代になってきましたね。考えてみると20世紀の指導者たちはほとんど入れ替わりました。プーチンとか習近平とか金正恩とか、新型の何を考えているかわからない指導者ばかりになった印象を受けます。イギリスもEU離脱問題で安定しませんね。100年前を考えると、これから東京オリンピックまでの間、ますます混乱を極めるかもしれません。


――これからも陰謀や秘密結社を追いかけていきますか?

海野 今は陰謀や秘密結社の本がずいぶんあふれていますからね。わざわざ僕が書かなくてもいいかもしれない。『秘密結社の世界史』を出してくれた出版社に「カウンターカルチャーとしての海賊文化について書きたい」と言ったら興味を持ってくれましてね。たとえばイギリスはフリートレードの中で生きてきたわけですね。だから多くのイギリス人にとってEUに縛られるのは合わなかったのかもしれない。実は潜在意識の中では海賊の気持ちが残っていて、EUから離脱したのかもしれないとも思うわけです。海賊版とか、海賊物語とか海賊絵本とか、僕たちは海賊というものに長いこと魅了され続けていますね。典型的な海賊の格好っていったら誰でも思いつきますし、「パイレーツ・オブ・カリビアン」なんていう映画も大人気ですね。せっかく出版社も出したいと言ってくれているので、「カウンターカルチャーとしての海賊文化」について本を書きたいと思っています。

――日本でも水軍がありましたし、コミックの「ワンピース」も大人気ですものね。それは楽しみです。本日はありがとうございました!


■海野 弘(うんの・ひろし)
1939年東京生まれ。評論家・作家。早稲田大学文学部卒業後、出版社勤務を経て、現在、美術、映画、音楽、都市論、華道、小説など幅広い分野で執筆活動に従事する。近著に『世界陰謀全史』『秘密結社の世界史~フリーメーソンからトランプまで、その謎と陰謀~』(朝日新聞出版)など。

文・取材=高橋聖貴

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