「マグダラのマリアの顔」を遺骨から完全復元? 穏やかで理知的な顔であることが判明、死亡推定年齢も!
■マグダラのマリアの遺体は5つ以上の地域で発見されている
より詳細な調査を行うためには骨をケースから取り出して断片を採取し、放射性炭素年代測定法やDNA鑑定を施すことが望ましいが、カトリック教会側から許可が下りるのは現時点ではまだ難しく、今後方針が変わることを願っているという。
もっとも、そもそもこの頭蓋骨がマグダラのマリアのものだという確証はない。
当時の東部地方の伝統に従い、エフェソス(イオニア沿岸にある古代ギリシアの都市)で亡くなったとされているがさまざまな噂や逸話があり、マグダラのマリアの遺体は少なくとも5つの地域で発見されているとそれぞれに主張しているのだ。
ギリシャ・アトス山のシモノペトラ修道院には決して腐敗しないというマグダラのマリアの左手があるとされ、886年には遺体の一部がコンスタンチノープル(現イスタンブール)の修道院に移送された、などなど……。遺骸が分骨されている可能性もあり、なんとも混沌を極めている状況なのである。
だが、それでもシャルリエ氏とフローシュ氏はこのもしかしたら本人のものかもしれない頭蓋骨に顔を与えたのはとても印象的なことであり、宗教とは無関係な分野の学術的な研究対象として価値があるものだとしている。
本人かどうか真偽の程は不明だが、今回復元された顔とマグダラのマリアについて、これまでに描かれた多くの絵画とを比較してあれこれ想像を巡らせるのも面白いかもしれない。
参考:「Mysterious Universe」、「National Geographic」、ほか
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