カラスに“屍姦癖”があることが発覚! 変態ガラスによるネクロフィリアの決定的瞬間が多数激撮される

 ハンドウイルカ、マガモ、ヒキガエル、トカゲ、さらには人間……。これらの生物に共通して報告されている、とある異常行動がある。それはネクロフィリア(屍姦)、つまり死体との性交である。このたび新たな生物がこの列に加わった。カラスである。

■カラスの屍姦

 米国ワシントン大学で生物学を専攻するカエリ・スウィフト氏は、2015年4月、カラスの観察中に異様な光景を目撃した。公園の一角に放置したカラスの死骸の側に一羽のカラスが舞い降りて、しばらく様子をうかがった後、何とその死骸に飛び乗り、交尾のような行動を取り始めたのである。

カラスに屍姦癖があることが発覚! 変態ガラスによるネクロフィリアの決定的瞬間が多数激撮されるの画像1画像は「The Atlantic」より引用

 カラスをはじめとしてほとんどの鳥にはペニスがない。鳥類のオスはメスにマウンティングすると、お互いの総排出腔(直腸・排尿口・生殖口を兼ねた器官)を接触させることで精子をメスの体内に送り込む。構造的にメスの協力なしには交尾は成立しない。このカラスはまるで交尾相手のメスを相手にするかのように仲間の死骸にマウントし、どうにか総排出腔をくっつけようと悪戦苦闘していたという。

 カエリ氏によると、同種の死骸を見たカラスたちは通常警戒するような鳴き声を上げ、死骸の周辺に集まって騒ぎまわるという。それはまるで葬式でもしているような光景だが、単に脅威がないかを確かめ、仲間同士で警戒し合う行動なのだという。そのときもカラスたちによる「葬儀」の様子を撮影しようとしていたカエリ氏だが、その目の前で繰り広げられたのは、カラスが同種の死骸と交尾を試みるという意外な光景であったのだ。

死骸に群がり交尾しようとするカラスたち。動画は「YouTube」より引用

 この行動に興味をもったカエリ氏は、その後3年にわたって実験を繰り返し、今月ついにその成果となる論文を学術誌「Philosophical Transactions of the Royal Society B」に発表した。カエリ氏らの観察によれば、同種の死骸や模型はカラスたちに強い反応をもたらし、24%の死骸に接触や攻撃が加えられたという。そして交尾が試みられたのは遭遇したうちの4%だったそうだ。死骸との交尾が観察されたのは春から夏の繁殖期にあたり、カエリ氏らはホルモンの変動が異常行動の原因ではないかと考えている。

模型にマウンティングするカラス。動画は「YouTube」より引用

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