地底に「1000兆トンのダイヤモンド」が存在することが判明! 研究者「ダイヤはありふれたもの」、価値暴落の可能性は!?

 貴重な希少鉱物として真っ先に思い浮かぶのがダイヤモンドだ。レアであるがゆえに価値が高いダイヤモンドだが、実はこの地球には掃いて捨てるほどのダイヤモンドが埋まっているというから驚きだ。


■地中にはダイヤモンドが捨てるほどあった!

 代表的な宝石の1つであるダイヤモンドだが、もはや“お宝”とは言えない石になってしまう可能性が急浮上してきた。なんと地中にはまだ1000兆トンものダイヤモンドが埋まっているというのである。ダイヤモンドが河原の石と大差なくなる日が近いのだろうか。

 米・マサチューセッツ工科大学(MIT)、ハーバード大学、カリフォルニア大学バークレー校などの合同研究チームが先ごろ発表した研究では、地中のクラトンと呼ばれる安定した地殻のかたまりの1~2%がダイヤモンドである可能性を指摘している。

「今回の研究が示しているのは、ダイヤモンドが決して希少な鉱物ではなく、地質学上の観点からは比較的ありふれたものであることです」と研究チームの一員であるMITのウルリッヒ・ファウル氏は語る。

地底に「1000兆トンのダイヤモンド」が存在することが判明! 研究者「ダイヤはありふれたもの」、価値暴落の可能性は!?の画像1画像は「Wikipedia」より

 研究チームは数々の地震で記録された地震音波(地震波)の速度を分析することで、地中の奥深くの構造を地上の地形と同じように浮き彫りにした。地震音波は地中の組成状態(混合物、温度、岩と鉱物の密度)によって速度が変化する。この音波の速度の変化を詳しく分析することで、奥深い地中の状態が3Dマップ化できるのである。

 研究チームは、音波がクラトンと呼ばれる地塊の下部では、当初考えられていたよりも早い速度で伝わっていることを発見したのだ。研究チームはこの点に着目してさまざまな構成要素の岩で音波の伝達速度を測る実験を繰り返したところ、クラトン下部に1~2%のダイヤモンドが含まれていると想定した場合においてのみ、地震データと同じ速度になることを突き止めたのである。

地底に「1000兆トンのダイヤモンド」が存在することが判明! 研究者「ダイヤはありふれたもの」、価値暴落の可能性は!?の画像2Science Alert」の記事より

■1000兆トンものダイヤモンドは入手できない!?

 では、どのくらいのダイヤモンドがあることになるのか。日本語では安定陸塊、安定地塊とも呼ばれるクラトンは5億~20億年も前の地殻のかたまりで、各大陸の広い面積の地底に存在している。

 研究チームが世界各地のクラトン下部の総質量を算出してみたところ、含まれるダイヤモンドの量は1000兆トンもの莫大な量になるということだ。これは、これまで考えられてきたダイヤモンドの量の1000倍に該当するという。

「私たちはあらゆる角度からすべての異なる可能性を検証しましたが、この計算結果は合理的な説明として残された唯一のものです」(ウルリッヒ・ファウル氏)

 その利権をめぐって武力紛争さえ起きる貴重なダイヤモンドだが、地球にまだまだふんだんに埋まっているということで、その価値は凋落の一途をたどるのかもしれないが……。

「我々はこれらのダイヤモンドを手に入れることはできません。しかしそれでも、私たちの地球にはこれまで考えられてきたよりもはるかに多いダイヤモンドが眠っているのです」(ウルリッヒ・ファウル氏)

 ダイヤモンドが含まれているクラトン下部は地表から145キロから241キロもの深さにあるので、現在の掘削技術ではまったく歯が立たないのである。したがって幸か不幸か、当分の間はダイヤモンドの価値が下がることはないようだ。なんだか銀行にある預貯金を使ってはいけないと言われているようなものかもしれない……!?


参考:「Science Alert」、「Business Insider」、ほか

文=仲田しんじ

※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを固く禁じます。

地底に「1000兆トンのダイヤモンド」が存在することが判明! 研究者「ダイヤはありふれたもの」、価値暴落の可能性は!?のページです。などの最新ニュースは知的好奇心を刺激するニュースを配信するTOCANAで