さくらももこさんの哲学的スピリチュアルが興味深い! 生前に解き明かした「脳と心と魂の関係」とは?
彼女は局部麻酔で脳のシステムが休止するのを体験として味わい、そこから問題の答えにたどり着いた。導き出した結論は「脳と心と魂とは、全部別々のものである」ということだ。
魂は「意識」と言い換えた方が分かりやすい。これが本来の自分そのものである。意識は「自分の根本のピュアなエネルギーの波動」であり、それ自体では他人と交流したりすることができない。そこで意識は乗り物として「肉体」を必要とするというのだ。肉体の一部品である「脳」は、その中でも重要な役割を果たす。言語で思考したり、感情や情報を伝達したり、記憶をしたりするためには脳というツールが必要なのだ。
では心とは何か? ここからが彼女の仮説の面白いところである。意識や脳は存在するが、心は存在しない。心とは「意識が脳を使用している状態」のことだ。特定の「状態」のことを私たちが心と名付けているだけであり、そこに実体はないのである。
この議論の進め方は哲学的な視点から見てもなかなか興味深いものがある。彼女は麻酔で脳のコンピューターシステムが休止したことで言語が止み、意識だけのぼんやりした存在になった自分を感じていた。その体験から自分なりに思索を重ねて「脳と心と魂とは、全部別々のものである」という結論に至ったのである。
彼女の哲学になぞらえて言うなら、2018年8月15日にこの地球上で「さくらももこ」と呼ばれていた「肉体」や「脳」の機能は停止してしまった。しかし、本来の彼女そのものである「意識」がどうなったのかは分からない。乗り物を失った意識はどこへ向かうのか? 古今東西のあらゆる宗教家も哲学者も、さくらももこ自身も、誰もいまだにその答えを出すことはできていない。この世には哲学でもスピリチュアルでも解き明かせない不思議がある。なぜかそういうふうにできているのだ。
(文=ラリー遠田)
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