肉親の死から1年後、骨を掘り返して齧る伝統
奇習! 肉親の死から1年後、骨を掘り返してガブリ…! 「自分の中に故人が蘇る」彼岸の伝統=東日本

たしかに、俳優の故・勝新太郎さんが、その生前に語っていたように、“故人の骨”を食べたり、齧ったりという行為を行う人は意外と多く、ましてやそれが、親や兄弟姉妹、長年連れ添った伴侶ともなれば、誰しもどこか頷けるところである。しかし、そうした行為を“地域全体の習慣”として認識し、誰もが当たり前のようにやっていたとなると、それは全国的に見て、極めて珍しいケースであると言える。山中さんは続ける。
「ええ、たしかにですね、そういうことをやるのはおかしいという人もいるでしょうし、“もってのほかだ!”“罰当たりだ!”と、怒ってしまう人もいるかもしれません。でもね、私みたいに、あの辺で生まれ育った人間にとっては、それは子供の頃から繰り返していた、ごくごく“当たり前の行為”なんです。実際にですね、私の場合もですね、これまで何度か、そういうことをしてきましたけれども、たとえば母が亡くなったときなんかは、その1年後にですね、掘り返した母の骨とです、毎晩一緒に寝るわけです。寝るときに“おやすみ”って言って、朝目が覚めたら“おはよう”“今日はちょっと寒いね”とかって、声をかけて。それこそ、生きていたときと同じようにします。それで、いよいよ最後の日になったら、母が亡くなったときのことを思い出して、それでもって、そこからの1年間をですね、自分が感じた想いとか、そういうことなんかを語りかけたあとで、“ありがとう”っていう気持ちをこめて、かじるんです。するとね、どういうわけでしょうかね、自分の中に、母が蘇ってくるような心持ちになるんですよ」
人として生まれてきた以上は、必ずと言っても過言ではないほどに経験することとなる“肉親の死”。多くの人々にとってそれは、実に受け入れ難いものであるが、そうした人間としての摂理を思い浮かべると、当地におけるこうした習慣は、“単なる奇習”などではなく、傷心中の家族に、“一定の猶予”を与えるために行われていたように思われてならない。そうした意味で言えば、当地におけるこの習慣、他の地域に生まれ育った人々の中には、どこか羨ましくも思える部分もあると言えそうだ。
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