世界一怖い呪いが去年から復活中! 129人が全滅「北極探検の呪い」にイヌイット長老やカナダ政府も危惧、非人間的存在が…

 乗組員129名が全滅した170年前の悲劇、ジョン・フランクリン隊の北極遠征が不吉な話題で脚光を浴びている。これまで伝えられることのなかった事故現場付近に住むイヌイットの人々の見解が報じられるようになったのだ。そして今、彼らはこの呪われた遭難事故は再び災いをもたらすと警告を発している。


■129人が全滅したフランクリン隊遭難事故

 ヨーロッパとアジアを結ぶ北西航路の完成のための調査を目的に1845年5月19日、イングランド・テムズ川河口の港から北極に向けて出航したのがジョン・フランクリン海軍大佐が指揮する2隻の軍艦である。乗組員は総勢129名で2隻の軍艦には潤沢な物資と食糧が積み込まれていた。

 十分に計画が練られた探検航海であったが、不運にもカナダ側の北極圏(ヌナブト準州)のキングウィリアム島に近いビクトリア海峡で氷に囲まれて立ち往生して以降、この遠征隊の消息が不明となる。

世界一怖い呪いが去年から復活中! 129人が全滅「北極探検の呪い」にイヌイット長老やカナダ政府も危惧、非人間的存在が…の画像1Telegraph」の記事より

 生存者は1人もいないという最悪の遭難事故であったが、船内には十分な物資があったことから、ある程度の期間は生き延びられたと考えられ、絶望的な状況の中で隊員たちの間では、上官に対する謀反や派閥による対立、裏切りなど、さまざまな人間ドラマがあったことが後の調査で浮き彫りになっている。食糧が尽きた後は死んだ隊員の遺体を食べる人肉食が行われていた形跡も残っていたという。

 こうした調査を基に、アメリカ人作家のダン・シモンズが2007年に『The Terror』(邦訳『ザ・テラー 極北の恐怖 』早川書房)という冒険ホラー小説を出版してベストセラーになっている。そして2018年3月にはこの小説を原作にしたテレビシリーズ『The Terror』(AMC)の放送が始まり、にわかにこの170年前の悲劇であるフランクリン隊遭難事故が注目を集めることになった。

 遭難したフランクリン隊の大規模な捜索は何度も行われ、ウェリントン海峡のビーチー島などで、隊員の遺体が見つかっているが、2隻の軍艦、HMSエレバスとHMSテラーは長らく見つかっていなかった。

 遭難から169年後の2014年になってようやくビクトリア海峡の海底に眠るHMSエレバスが発見され、続いて2016年にさらに北方の海底でHMSテラーがダイバーによって確認された。

世界一怖い呪いが去年から復活中! 129人が全滅「北極探検の呪い」にイヌイット長老やカナダ政府も危惧、非人間的存在が…の画像2HMSテラーの船尾部分 「Canadian Broadcasting Corporation」の記事より

 軍艦を発見したダイバーたちは、やはり手ぶらで帰ろうとは思えなかったのか、船体についていたベルなどの装備品をいくつか携えて海から上がってきたのだが、このダイバーたちの行為が現場付近のグジョーアヘブンの集落に住むイヌイットたちから非難を受けていたことが先日明らかになっている。このダイバーたちの行為は軍艦にかけられていた呪いを呼び覚ましてしまったというのだ。

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