麻薬取締官「マトリ」を徹底解説! 警視庁組対5課との軋轢がヤバイ!? 身分格差や天下り先、2年前のマトリ逮捕事件…
ピエール瀧こと瀧正則被告の逮捕劇で脚光を浴びた厚生労働省麻薬取締部通称“マトリ”。
俗に麻薬Gメンとも呼ばれるが、マトリは厚生労働省地方厚生局の部署であり、北海道、東北、関東甲信越・横浜分室、東海北陸、近畿・神戸分室(通称キンマ)、中国、四国、九州・小倉分室・沖縄支局などに約300人の人員を配置して、薬物ルートの解明、検挙に日夜励んでいる。
首都圏に限ってだが、同じ薬物案件を扱う部署に警視庁組対5課(暴力団や外国人犯罪グループなどの組織犯罪に対応する「組織犯罪対策部」所属)があり、大物芸能人や暴力団などの逮捕に力を入れている。
何故、名のある人物を逮捕するのか。
「芸能人や大物を逮捕すると世間に対するアピールが高いし、予算の獲得が有利に働くし、点数が高いんですよ」(大手新聞記者A氏)は語る。
一時期、マトリと組対5課は蜜月関係にあり、共同で捜査をしていた時期もあった。しかし、ある事件をきっかけに現在は疎遠になっているという。
その事件とは2016年12月8日、マトリの敏腕捜査官として活躍していた関東甲信越横浜分室の現職麻薬取締官であったO氏が逮捕された一件だ。
O氏は“S”と呼ばれる情報提供者の供述調書に虚偽の内容を書き、裁判所に捜査令状を求め、容疑者の通話履歴などを差し押さえたという。虚偽有印公文書作成、同行使の疑いで警視庁組対5課に逮捕され、マトリの本拠地である九段の庁舎にガサが入り、事情聴取される事態になったのだ。
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