麻薬取締官「マトリ」を徹底解説! 警視庁組対5課との軋轢がヤバイ!? 身分格差や天下り先、2年前のマトリ逮捕事件…
この当時のマトリの部長は退任しているが、この部長に教えを受け、今なお尊敬しているマトリの捜査官は数多い。その呪縛は未だに解けてはおらず、根に持っているマトリの捜査官は数多いという。
「あの逮捕はマトリの捜査手法を根本から否定する方法でした。マトリの捜査は特殊でおとり捜査も認められています。事件自体は、Oが“S”として使っていた当時の売人が警視庁に逮捕されたことで発覚しました。その容疑の発覚は、警察の捜査情報を横流ししたのが発端です。それまではマトリと組対5課は蜜月の関係にありました。捜査情報などを共有していました」(前出大手新聞記者A氏)
マトリの捜査手法には、証拠として採用されない内容も含まれている。一例を挙げれば、容疑者と思われる人間のゴミを漁ったりするような地道な作業である。
有名人が住むようなマンションは私有地にあったりして、果たして、そのゴミは捨てられたのか? それとも置いてあるだけなのか? という所有権の問題などもあるため、裁判所に証拠として提出することはできないのだ。
だが、ゴミからDNAなどが検出されれば、捜査に拍車が掛かるという。
マトリは厚生労働省の一部署である国家公務員、組対5課は警視庁職員という地方公務員。その身分格差は意外と大きい。そこも影響しているのか?
「それも影響しているのも事実ですが、一番の軋轢は再就職先の問題もあります。警視庁のOBは天下りが多いのですが、マトリの再就職先は意外と少ないのです。約300人中ほとんどの人間が薬剤師の免許を持っているという不思議な部署で、内部での移動部署も限られており、早期退職者もかなりいます。辞めて薬局で薬剤師をやっているマトリの元捜査官も多くいます。一方の警視庁のOBは許認可事業に関連する会社に天下りをしたりしているので、そこらの積年の恨みもあるでしょうね」(前出大手新聞記者A氏)
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