ローマ教皇が「10年前の死者の蘇り」を”奇跡”として公式認定! ”テレビ伝道師”と呼ばれたシーン大司教が起こした奇跡とは?
もしも、イエス・キリストが成し遂げたのと同じような“奇跡”を人生で2度起こすことができたなら……。キリスト教・カトリック教会的にはその時、人は“聖人”と称される。そして今、新たに聖人に1歩近づいた聖職者がピックアップされて注目を集めている。
■死産の新生児を復活させた“奇跡”
先の7月6日、ローマ教皇フランシスコは今は亡きアメリカ人聖職者、フルトン・J・シーン大司教(1895~1979)が起こした“奇跡”を認めることをアナウンスした。今後、正式に列福(beatification)が行われると、シーン大司教は聖者に次ぐ地位である福者(blessed)の称号が与えられることになる。つまり、聖人まであと一歩の地位に昇進したことになる。
ではシーン大司教はいったいどんな“奇跡”を起こしたのか。それは大司教の生前に行われたものではなく、逝去後に起こった“奇跡”であった。
米イリノイ州のピオリア教区は、シーン大司教が2010年に新生児を死の淵から救う“奇跡”を起こしたことを報告している。ピオリアの病院において出生した新生児は心肺停止状態で事実上の死産と見なされていたのだが、母親をはじめ家族と友人たちがシーン大司教に懸命に祈りをささげたところ、出産から61分後に新生児は息を吹き返し、心臓が再び鼓動を打ち始めたのである。この赤ちゃんはその後も何の問題もなく成長し、今は健康な子どもに育っている。
正式に奇跡を認める列福のセレモニーの日程はまだ発表されていないが、ピオリア教区はイリノイ州中心部で祝典の準備を始めていることを表明している。
1979年にニューヨークで亡くなったシーン大司教の亡骸は、同地のセント・パトリック大聖堂に葬られたのだが、シーン大司教の姪が、裁判所に大司教の遺体を地元のピオリアに移送し、改めて葬儀を行いたい旨を訴えていた経緯もあるようだ。先ごろこの訴えにニューヨークの裁判所がピオリアでの葬儀を許可する判決を下したのだが、そのわずか数週間後に今回の“奇跡”を承認することが公表されたのである。
ピオリア教区は2010年に起きたピオリア病院での“奇跡”について正規の調査を行い、翌11年にその結果をバチカンに提出していた。その後12年6月に当時のローマ教皇、ベネディクト16世がシーン大司教を「英雄的な美徳」を備えた宗教生活を送った聖職者であると述べ、聖人への道の第一歩となる“尊者(venerable)”の称号を与えている。
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