ノーベル賞受賞者で、宇宙人アブダクション経験者で、LSD常用者のキャリー・マリス氏が逝去。光るアライグマと会話し…
8月7日、米国の生化学者でノーベル賞受賞者のキャリー・マリス氏が、肺炎のため74歳で死去した。マリス氏はわずかなDNAを大量複製するポリメラーゼ連鎖反応法(PCR)を開発し、遺伝子工学や分子生物学の発展に大きく寄与した一方、派手な女性遍歴や破天荒な性格でも知られ、かつて来日した際には当時の美智子皇后に「スウィーティ(カワイ子ちゃん)」と呼びかけたという逸話を持つ。
マリス氏は超常現象に対しても強い関心を持ち、エイリアンアブダクションの経験を公言していた人物でもある。そこで今回は、マリス氏のアブダクション体験にまつわる記事を再掲する。記事内でも触れているが、ノーベル賞を受賞するような偉大な科学者たちの中にも、超常現象に興味を持つ人々が多数いる。マリス氏もその一人であり、彼の死は科学界のみならず、オカルト界にとっても大きな損失といえるだろう。その大きな功績を改めて称えたい。
(編集部)
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今さら指摘するまでもないが、ノーベル賞とはダイナマイトの発明者として知られるスウェーデン人科学者アルフレッド・ノーベルが自分の遺産をもとに、物理学、化学、医学生理学、文学、平和、経済学の6分野において大きな業績を残した人物に贈るよう遺言で定めたもので、今なお世界でもっとも権威ある表彰となっている。過去の受賞者には、ヴィルヘルム・レントゲン、アルベルト・アインシュタン、ニールス・ボーアなど、文字通りその後の世界観を一変させる大発見を行った人物たちが名を連ねている。しかし、このような世界一の栄誉を受賞した科学者たちの中にも、実は超常現象に多大な関心を寄せていた人物が何人もいるのだ。
そして、超常現象に好意的なノーベル賞受賞者の中でも極めつけは、おそらくアメリカの生化学者キャリー・マリスであろう。
■マリス博士の不思議な体験
「エイリアン・アブダクション」は、UFOに乗った宇宙人が地球人を拉致し、宇宙船内でさまざまな生理学的検査を行なうものと考えられている。体験した人々は、UFOと思しき発光体や謎の生物らしき存在を目撃した後の記憶がなく、気がつくと自分の部屋にいたり、車を運転していたりと、通常の行為に戻っているケースが一般的だが、マリスが述べる不思議な体験の一部始終とは次のようなものだ。 マリスは、遺伝子の断片を増殖複製する「ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法」の開発により、1993年にノーベル化学賞を受賞した。ところがマリスは、一時LSDを服用した状態で友人と互いに相手の考えを読むという実験にも取り組んでおり、このときはかなりの程度で的中したという。また、西洋占星術にも好意的な見解を示しているが、何よりも彼が独特なのは、自ら「エイリアン・アブダクション」のような体験をしたと公言してはばからないことだ。
事件は米・カリフォルニア州メンドシノ郡ナバロ川沿いに彼が所有する土地で、1985年に発生した。ある夜、そこの山小屋にいたマリスが、15メートルほど下った場所にあるトイレに行こうとしたところ、モミの木の下に光るアライグマのようなものを見た。
そのアライグマのような存在が、「こんばんは、博士」と語りかけ、マリスも何か返答したのだが、その後の記憶が飛んでいるというのだ。次に彼が意識を取り戻したときは早朝で、森から小屋への道を辿っていた。この場所の夜は湿気が多いのに、服は乾いており、小屋の電気はつけっぱなしだったという。
この種のアブダクションの場合、後になって退行催眠を行うことで失われた時間の記憶を取り戻すという例が多くあるが、マリスは事件後に退行催眠を受けたことはないらしく、実際に何が起きたかは今も謎のままだ。
このような破天荒な言動や派手な女性関係も影響してか、マリスは「もっとも身持ちの悪いノーベル賞学者」とも呼ばれている。
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