東京オリンピック期間中に首都直下地震発生の可能性を検証! データで危機が浮き彫り、“最悪パターン”から目を背けるな!
■首都直下地震は「いつ起きてもおかしくない」
前回の南関東直下地震である大正関東地震(関東大震災、1923年)の一つ前の南関東直下地震としては、1703年に元禄地震が起きており、200年ほどの間隔があった。だが、現在は大正関東地震から100年程度しか経っていないため、首都直下地震が起きるのは、プレートのひずみがたまった2100年代だろうと考える地震学者も多い。
しかしながら、東日本大震災の発生によってプレート境界の断層や内陸の活断層にかかる力の様子が大きく変わったと言われている。また、関東大震災発生前の100年間には、南関東ではM7クラスの地震が7回も発生していた。そのため、京都大学大学院工学研究科准教授の後藤忠徳氏は、南関東地方では「次のプレート境界地震が起きるまでまだ100年あるとすると、その前のマグニチュード7地震の発生時期にそろそろさしかかっていてもおかしくはありません」(東洋経済オンライン、2018年5月20日)と警告する。また、特に東京では他の地方のように地面を掘って活断層の調査を行うことが困難だ。そのため、「首都圏の近くにひずみを蓄えた『未知の活断層』が眠っている可能性は十分にあると考えられているのです」(東洋経済オンライン、同上)という。
以上のことから、30年以内に70%という首都直下地震の発生確率は、「今すぐにでも起きる」というほどひっ迫したものと解釈した方が良いだろう。
■「大災害シリーズ」のただ中にいる
過去の時代には、南海トラフ巨大地震、南関東直下地震、三陸沖巨大地震、富士山噴火など周期的に発生する巨大地震・火山噴火が集中して起きた、「大災害シリーズ」と呼ぶべき時期があった。それらは以下の通り。
(1)
864年7月2日~:富士山貞観噴火
869年7月9日:貞観地震(三陸沖)
878年10月28日:相模・武蔵地震(M7.4、神奈川~千葉?)
887年7月29日:京都で地震(M6.5)、死者千人
887年8月22日:仁和(にんな)地震(M8.0~8.5)、南海トラフ
(2)
1495年9月3日:相模トラフで大地震・津波(南関東)
1498年6月30日:日向地震(M7~7.5)
1498年9月11日:明応地震(M8.2~8.4)、南海トラフ、死者3万~4万人
1510年9月11日:摂津・河内地震(M7.0~7.7)、死者多数。
(3)
1596年9月1日:慶長伊予地震(M7.0)、愛媛
1596年9月4日:慶長豊後地震(M7.0~7.8)、大分、死者710人
1596年9月5日:慶長伏見地震(M7.5~7.8)、死者千人以上
1605年2月3日:慶長地震(M7.9~8)、南海トラフ、死者1~2万人1611年12月2日:慶長三陸地震(M8.1)、死者2千~5千人
(4)
1703年12月31日:元禄地震(M8.1~8.2)、南関東、死者6700人
1704年5月27日:羽後・奥羽で地震(M7.0~7.2)、東北、死者58人
1707年10月28日:宝永地震(M8.4~9.3)、南海トラフ、死者5千~2万人
1707年10月29日:宝永富士宮地震(M7.0)
1707年12月16日~:富士山宝永大噴火
1717年5月13日:宮城県沖(M7.5)、液状化・津波で被害
(5)
2011年3月11日:東日本大震災(M9.0~9.1)、死者・行方不明者2万2千人
2018年6月18日:大阪府北部地震(M6.1)、死者6人
2018年9月6日:北海道胆振東部地震(M6.7)、死者42人
20XX年:富士山令和大噴火?
20XX年:令和南海トラフ地震?
20XX年:令和首都直下地震?
このように、貞観・明応・慶長・元禄の各時代で、類似するような大災害シリーズがあった。そうであるからには、三陸沖の史上最大規模の巨大地震である東日本大震災からまだ8年しか経っていない現在、上記の最後に示したような大災害が控えている可能性は大いにあると考えておくべきではないだろうか。
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2024.10.02 20:00心霊東京オリンピック期間中に首都直下地震発生の可能性を検証! データで危機が浮き彫り、“最悪パターン”から目を背けるな!のページです。オリンピック、百瀬直也、大地震、首都直下地震、2020年などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで