東京オリンピック期間中に首都直下地震発生の可能性を検証! データで危機が浮き彫り、“最悪パターン”から目を背けるな!

 2019年12月1~8日、NHK総合で「体感 首都直下地震ウイーク」と題した総力特集番組が放送された。この特集で警告された「いつ起きてもおかしくない」首都直下地震、一体いつ発生するのか? 筆者の研究内容も含めて探ってみたい。

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画像は「Getty Images」より引用

■東京五輪開催前後に大地震で大パニック?

 政府の地震調査研究推進本部は、南関東を襲う甚大な被害が予想される首都直下地震について、「今後30年以内に70%の確率で起こる」と分析している。仮に都心南部直下でM7.3クラスの地震が起きた場合、首都圏の死者数は最大2万3000人にのぼると推定される。

 この大地震が、2020年に控えた東京オリンピックの前後に発生する可能性も決して絵空事ではない。五輪期間中には、計1010万人の観客が首都を訪れるといわれるが、「五輪開催時に大地震が発生した場合」の被害について、政府は全くシミュレーションしていない。

 もしも「五輪中の首都直下地震」が現実のものとなれば、想像を絶する大惨事となることは間違いない。東京女子大学の広瀬弘忠・名誉教授(災害リスク学)は、「東京で直下型地震が起きれば平時でさえ甚大な被害を及ぼしますが、全世界の選手団が約1万人、1日で最大92万人もの観客が集まる五輪期間中は、なおさら被害が拡大すると想定しなければなりません」週刊ポスト、2019年8月7日)と警告している。

■低い発生確率でも安心するな

 首都直下地震がいつ発生しようとも、首都に大打撃を与えることに変わりはない。だが、その発生時期に関しては、「今後30年以内に70%の確率で起こる」と言われても、想定期間が長すぎて、いまいちピンと来ないだろう。実際に首都を大地震が襲う可能性は、どのくらいひっ迫しているのだろうか。

 2016年4月に発生して甚大な被害をもたらした熊本地震(布田川断層帯)では、発生の3カ月前に発表された地震発生確率で、「今後30年間にM7程度の地震が起こる確率はほぼ0~0.9%」とされていた。これは非常に低い確率と思われるかもしれないが、数千年に一度の頻度で動くこともある活断層地震では、これでも「やや高い」と評価されるレベルなのだ。

 地震の発生確率とは、過去に同じ地域でどれくらいの間隔で同規模の地震が起きていたかを調査した結果として算出される「頻度」であるが、地震という自然界での破壊活動は、必ずしも計算した間隔で起こるとは限らない。そのため、一見低いと思われる確率でも安心してはならないのだ。

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