収入が増えるほど“青天井で”幸福度が高まると判明!! 最新研究が定説を一刀両断… コロナ禍でさらに格差拡大、「絶望死」爆増へ!
■アメリカ社会で深まる格差拡大と“分断”
この“格差”は教育でも広がっている。
1970年代の白人のアメリカ人は、大学の学位の有無に関係なく約40%が「とても幸せ」であると答えていたのだが、2010年代になると学位を持っていない白人は29%しか「とても幸せ」と答えなかった。この期間中に幸福度に関係する“教育格差”が生まれたことになる。
再び収入格差に目を向けると、1978年の平均的な企業のCEOの給料は平社員の30倍であったが、現在は271倍というとてつもない高収入を得ている。金持ちがより金持ちになり、貧しい人がより貧しくなっているのだ。
結婚にも格差は現れている。1970年代の結婚率と社会経済的地位はほとんど関係なかったのだが、今では収入と教育が結婚に強く結びついている。つまり高収入高学歴の人々の結婚率は有意に高く、低収入低学歴の人々の未婚率がどんどん高まってきているのである。
2015年のプリンストン大学の研究では、大学の学位を持たない白人アメリカ人の死亡率が増加していることを初めて報告している。これらの死の多くは、自殺や薬物とアルコールの過剰摂取が含まれ、研究者は「絶望の死」と名づけている。
そして今回の“コロナ禍”である。「The Conversation」の記事では、COVID-19の大流行の間、幸福度の格差はさらに広がったことを指摘している。実際に低所得のアメリカ人は職を失う可能性が高くなり、現在では5人に1人が失業しているといわれている。アメリカ国内でも格差拡大、そして“分断”がますます深まっているのである。
現在は幸福度が高い高収入高学歴の人々にとっても問題は放置できない。これまでの研究でも、格差が著しい社会に住んでいる人々は、中流層が多い社会に住む人々よりも幸福度が低いことが示されている。むしろ“コロナ禍”を契機にして、ベーシックインカムの導入など格差社会を改善する抜本的な対策が求められているのだろう。
参考:「Science Alert」、「The Conversation」、「MedicalXpress」、ほか
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