地球温暖化で「気候アパルトヘイト」が発生、国連が警告! 貧しい人々が強制移住&死亡、“気候格差”で世界がディストピア化!

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イメージ画像:「Getty Images」

 かつて南アフリカで実施された悪名高き人種隔離政策である「アパルトヘイト」が思わぬ形で復活するのではないかと有識者が警鐘を鳴らしている。今日のグローバルな気候変動による“気候アパルトヘイト”がこの先問題になるというのだ。

■気候変動の責任が最も低い国と地域が、最も深刻な影響を受ける

 地球温暖化に歯止めをかける取り組みは各国が足並みを揃えて行わなければならないが、号令ばかりで一向に進展していない現実もある。国際社会がこのままお互いを牽制し合いながら結果的に何もしないでいるならば、気候変動の影響に脆弱な地域へ極端なしわ寄せがいくことが確実視されている。いわば“気候アパルトヘイト”が生み出され、最も弱い立場にある人々の権利が危機に瀕すると国連が警告を発しているのだ。

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「Science Alert」の記事より

 貧困と人権に関する国連の特任リポーターであるフィリップ・アルストン氏は、6月24日からスイス・ジュネーブで開催された第41回・国連人権理事会において、現在、世界の最も貧しい場所でどのように人権が奪われているのか、その悲惨な実態を報告している。

「大半の人権機関は、気候変動が人権に及ぼす影響に関する問題についてほとんど取り組むことができていません」(フィリップ・アルストン氏)

 アルストン氏は今世紀中に何億もの人々が食料不安、強制移住、病気、そして死に直面するだろうと警告し、対策を講じなければならない喫緊の問題であると訴えている。

「2030年までに世界で1億2000万人以上の人々が貧困に追いやられる可能性があります。気候変動は、地域開発、健康増進、貧困削減における人類の過去50年間の進歩をご破算にしてしまいます」(フィリップ・オールストン氏)

 最も最大のリスクは、世界の貧困層に及ぶという。二酸化炭素排出の責任が最も低い国と地域が、最も深刻な影響を受けるというのである。気候変動の影響はもちろん全世界に及ぶのだが、最も深刻な被害を受けるのが途上国の人々であるとアルストン氏は指摘する。

「貧しい人々は気候変動の影響を受けやすい地域や、耐性の低い建造物に住んでいる傾向があり、自然災害で比較的多くの財産を失います。影響を軽減するためのリソースが少ないうえに、そのダメージを防止または回復するための社会的セーフティネットや財政支援も少なくなります」(フィリップ・アルストン氏)

 そして実際、今世紀において貧しい国の人々が自然災害で亡くなる可能性は、裕福な国の市民の7倍にも達しているとアルストン氏は説明している。そしてこのギャップは気候変動が進むほどに広がるというということだ。アルストン氏はこの現象を「気候アパルトヘイト」と名づけて激しく非難しているのである。

 富裕な国々が気候変動の影響から逃れようとすればするほど、そのしわ寄せが貧しい国と地域に集中することになるのだ。グローバルな“格差社会”のギャップは広がる一方ということになる。

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